びびるの語源・由来
びびるは現代語のように思われがちだが、平安時代末期には既に使われていた言葉である。
びびるの語源は、大軍が動くときの鎧の触れ合う音が「びんびん」と響くことから、この音を「びびる音」と言ったことによる。
平家が現在の静岡県富士川あたりに陣を敷いた時、小鳥がいっせいに飛び立つ音を源氏軍が大挙して攻め込んでくる「びびる音」と勘違いし、平家軍はビビッて戦わずに逃げたという「富士川の戦い」は、歴史に名高い戦いとなっている。
江戸時代には、「はにかむ」という意味でもびびるは使われ、1765~1838年刊の川柳句集『誹風柳多留(柳樽)』には、「あいさつに男のびびる娵(よめ)の礼」の句がある。