お盆
お盆とは、陰暦7月15日を中心に行われる仏事。現在は8月13日から15日に行われるが、7月に行う地域も多い。飲食物などを乗せて運ぶ、ふちが浅く平たい器。
お盆の語源・由来
お盆は、サンスクリット語「ullambana(ウラムバナ)」を音写した「盂蘭盆(うらぼん)」の略である。
「ullambana」は、手足を縛って逆さまに吊るすという意味で、非常に苦痛なことをさした。
大昔、「魂」を意味したイランのアヴェスタ語「ウルバン」が語源とする説もある。
「盂蘭盆」が「お盆」や「盆」と略して呼ばれるようになったのは、お盆に供物などを盛り、先祖の霊をもてなすことからとされる。
お盆にキュウリとナスに割り箸を刺し、馬と牛に見立てたものを作る由来は、霊がキュウリの馬に乗って早く来るように、また、名残惜しいことからナスの牛に乗ってゆっくり帰るようにといった願いを込めたものといわれる。
器のお盆は平たい形状のもの全般をさす言葉であったが、鉢や食器などをさすことが多くなったため、器の「お盆」をさすようになった。
鉢をさす言葉には「盆栽」があり、平たい形状をあらわす言葉には「盆地」がある。