ぼんのくぼ
ぼんのくぼとは、うなじの中央のくぼんだ所。頸窩(けいか)。盆のくぼ。
ぼんのくぼの語源・由来
ぼんのくぼの語源は以下のとおり諸説あり、正確な未詳。 1.盆の窪の「盆」は当て字で、坊(ぼん)の窪みの意味、つまり「坊主頭」からとする説。 坊主頭にした際、窪んでいることがよくわかる部分なので、やや有力と考えられる。 江戸時代、小児のうなじ中央部分だけを残して剃った髪形も「ぼんのくぼ」と言ったが、既に「ぼんのくぼ」という語があり生まれた言葉で、ぼんのくぼの語源とは関係ないと思われる。 2.盆の窪の「盆」が頭部を表し、頭の窪みの意味とする説。 「鉢巻き」の「鉢」が頭のまわりを意味するため、「盆」を丸いものとした説だが、「盆」は「丸いもの」ではなく「平たいもの」を指す言葉なので考え難い。 また、盆の窪の「盆」が平たい部分を表していたとしても、通常「窪み」は平らなところに対してできるもので、あえて「平ら」とするのは不自然である。 3.盆の窪の「盆」は当て字で、「ほねのくぼ(骨窪)」が訛り、「ぼんのくぼ」になったとする説。 意味的には解からなくもないが、「ほね」が音変化したという部分は難しい。 4.「くぼみのくぼ(頚窪)」の意味とする説。 「頚(首)」が「くぼみ」や「くびれ」が語源と考えられていることを表しただけで、盆の窪の「盆」について触れていないため、ぼんのくぼの語源としては必要ないであろう。
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