未曾有とは、いまだかつてないこと。きわめて珍しいこと。
未曾有は、奇跡の意味のサンスクリット語「adbhuta」が漢訳された仏教用語で、仏の功徳の尊さや神秘なことを賛嘆した言葉であった。日本では「未だ曾て有らず(いまだかつてあらず)」と訓読され、本来の意味で使われていた。鎌倉末期には原義が転じて、善悪の両方の意味で用いられるようになり、現代では「未曾有の事件」というように悪い意味で用いられることも多い。
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