レストランの語源・由来
レストランは、フランス語「restaurant」からの外来語。
フランス語の「restaurant(レストラン)」は、ラテン語で「良好な状態にする」といった意味の「instauro」、「再度」「良い状態にする」「回復する」といった意味の「restauro」に由来する。
これらの語系から、14世紀にフランス語で「回復させる」を意味する「restaurer」という語が生まれた。
英語で「回復」を意味する「restore(レストアー)」も、同じ語系である。
「回復させる」という意味から、「元気にさせる飲食物」「滋養となる飲食物」を意味するようになり、「回復させる所」を意味する「restaurant(レストラン)」という語が生まれた。
英語では、1790年代に「resutauranteur(レストラントゥール)」という語が入り、「食堂の主人」といった意味で用いられ、1800年代には「食堂」の意味で用いられた。
1820年代後半に、「restaurant(レストラン)」の語が入ったため、「resutauranteur(レストラントゥール)」は消えていった。
現代のレストランの起源は、1766年、裕福な商人の息子が、パリの旅行者を喜ばせるために考案したのが始まりといわれる。
当時のパリには、限られた時間内に大テーブルを囲んで大勢で食べる不潔な簡易食堂しかなく、現代のパリのレストランにほど遠いものであった。
そこで彼は、個々のテーブルで楽しみながら食事ができ、メニューから好きな料理を選べ、旅人の疲れを癒せる場所にすることを考えた。
そのレストランは、旅行者のみならず会食のために訪れる人も増えて、そのような形式の食堂がパリには増えていった。
日本では、安政4年(1857年)頃に長崎でレストランが開業され、文久2年(1862年)に横浜でも開業された。