風の谷のナウシカ
ユパ : また 村が 一つ 死んだ….
行こう…. ここも じき 腐海に 沈む.
巨大産業文明が 崩壞してから 1000年
と セラミック片に おおわれた 荒れた 大地に くさった 海…
腐海(ふかい)と 呼ばれる 有毒な 氣を 發する 菌類の 森が ひろがり
衰退した 人間の 生存を おびやかしていた.
風の谷のナウシカ
[腐海]
ナウシカ : あ…?
オ-ムの 道!
まだ 新しい.
はあ…! 王 の 拔け殼…!!
すごい… 完全な 拔け殼なんて 初めて…!
うふ… いい 音. ムッ! う…ううっ….
ふふふ… セラミック刀が 欠けちゃった. 谷の 人が 喜ぶわ.
道具づくりの 材料に ず-っと 困れなくて 濟むもの.
すごい 目…! これ ひとつなら 持って 飛べるかな.
あ, とれた! わあ--, なんて 輕いんだろう! ははは…
きれい… マスクを しなければ 五分で 肺が 腐って しまう 死の 森なのに.
うん? 誰?
なにかしら…. 胸が ドキドキする.
あ!! 封じの 銃だ!! 誰かが に 襲われてる!
あそこだ! すごい 胞子の 煙…!
王 !! きっと あの 拔け殼の 主だわ.
あっちに 逃げては だめだ. 氣が ついて!
えた! こっちに 來る!! (メ-ヴェに 乘って 飛ぶ)
[野原]
ナウシカ : あの 人は?!
なんて 立派な 王 !
風上へ!
ユパ : すまん!!
ナウシカ : 王 , 森へ お歸り! この 先は お前の 世界じゃ ないのよ!
ねえ, いい子だから!
怒りで 我を 忘れている. 靜めなきゃ!
ユパ : 閃光で 王 が 目を 回した!
笛…!
ナウシカ : 王 , 目を 覺まして! 森へ 歸ろ.
氣が ついたわ!
ユパ : おお…!
王 が 森へ 歸っていく… 光彈と 笛だけで 王 を 靜めて しまうとは…!
(降りて 來る ナウシカ. ユパも 來る)
ナウシカ : ユパ樣----!
ユパ : おお…!
ナウシカ : あははは…!
ユパ : ははは… ナウシカ, 見間違えたぞ.
ナウシカ : 一年 半ぶりですもの. 父が 喜びます.
ユパ : 禮を 言わねば ならん. よい 風使いに なったな.
ナウシカ : いいえ, 父は まだまだだって. うん…?
ユパ : ああ, そうそう, こいつの ことを すっかり 忘れて おった.
ナウシカ : まあ, キツネリス! 私, 初めて.
ユパ : こいつが 羽 に 攫われたのを 人の子と 間違えてな, つい 銃を 使って しまったのだ.
ナウシカ : それで あんなに 王 が 怒ったのね.
ユパ : 氣絶して おったので 毒を 吸わなかったようだ.
いやあ, 手は 出さん 方が いい. チビでも 凶暴だ.
ナウシカ : おいで. サッ.
ユパ : お, おい.
ナウシカ : ほら, 怖くない. 怖くない.
うっ. ほらね, 怖くない. ね?
怯えてただけなんだよね. ユパ樣, この 子 私に 下さいな.
ユパ : おお, 構わんが….
ナウシカ : わあ, ありがとう. カイに クイ! 私 憶えてる?
ユパ : 不思議な 力だ….
ナウシカ : 疲れたでしょう. いっぱい 走って. あは, ははは──…
ユパ : 皆に わりは ないかな. どうした.
ナウシカ : 父が, 父は もう 飛べません.
ユパ : ジルが…! 森の 毒が もう そんなに…!
ナウシカ : はい. 腐海の に 生きる 者の 定めとか….
ユパ : もっと 早くに 訪れるべきであった.
ナウシカ : いいえ, 本 に よく 來て 下さいました.
先生, 後で ぜひ 見て いただきたい ものが あるんです. 私の 秘密の 房!
ユパ : ホォ….
ナウシカ : 皆には 內緖! 怖がると いけないから. 私 先に 知らせに 行きます. 先生も 急いで----!
ユパ樣, これ 運んで 下さる--- 氣流が 亂れて うまく 飛べないの.
ユパ : ははは, それにしても よく 風を 讀む. さあ, もう 少しだ.
[村の 入り口から 村へ]
ゴル : オオ, ユパ樣!
ムズ : ようこそ.
ユパ : おお, 皆も 息災か.
ムズ : ははは, 水も 風も 滯りなく 穩やがです.
子供 : ユパ樣---っ!
ユパ : やあ, みんな 元氣だね.
男 : オ---, ユパ樣だ!
男 : お待ち 申しとりました ユパ樣.
人達 : はははは──
ミト : 姬樣, お着きに なりましたぞ!
ナウシカ : もう ちょっと.
ミト : ユパ樣!
ユパ : ミトおじ, 精が 出るな.
ミト : 今宵は また 異國の 話しを 聞かして 下さい---!
ナウシカ : いいわ, 回して.
ミト : いいようですな.
ナウシカ : うん.
ゴル : おお, 本 に よい 品じゃ.
ムズ : 早速 明日にでも 人手を 繰り出して 取りに 行かねばな.
ナウシカ : さあ, トエト.
トエト : ええ.
ナウシカ : ユパ樣, 今年 生まれた トエトの 子です.
ユパ : おお, どれどれ.
うん… よい 子だ. 幼い 頃の ナウシカを 思い出す.
トエト : どうか, この 子の 名付け親に なって 下さいませ.
婆 : いつも いい 風が その 子に 吹きますように!
ユパ : 引き受けよう. よい 名を 贈らせて 貰うよ.
トエト : 有難う…! どうか 姬樣のように, 丈夫に 育ちますように!
ミト : ふうん, 丈夫というなら 姬樣は 折紙つきじゃ. だが 腐海遊びまで 似ると 困るぞ.
ナウシカ : でも, お陰で 王 の 殼を 見つけたのよ.
ミト : しかしだ, 城おじの わしの 身に なって みろ. 心配で オチオチしておれんわい .
ゴル : ははは, 王 の 殼と なりゃ, 姬樣の 腐海 遊びも 無 とは 言えんな.
ユパ : そうとも, わしも それで 助けられたのだからな.
皆 : ははは-----!
[ジルの 部屋]
ジル : ははは---, 負うた 子に 助けられたか.
ユパ : この 谷は いい…. いつ 來ても 心が 和む.
ジル : 今度の 旅は どうじゃった.
ユパ : ううむ…, ひどい ものだ. 南で また 二つの 國が 腐海に 飮まれて しまった.
腐海は 着實に 廣まって いる. なのに どこへ 行っても 戰に 飢餓, 不吉な 影ばかりだ.
なぜ この 谷のように 暮らせぬのか….
大ババ : ここは 海から 吹く 風樣に 守られて おるからの. 腐海の 毒も 谷へは 屆かん.
ジル : どうだ ユパ, そろそろ この 谷に 腰を 据えぬか. わしは この 樣だ. 皆も 喜ぶが.
ユパ : ふむ……
大ババ : ふふ, 無 じゃよ. ユパは 搜し續けるよう 定められた 男じゃ.
ユパ : 定めか….
ナウシカ : 大ババ樣, 搜すって な--に?
大ババ : おや, ナウシカは 知らなかったのかい? ほれ, あの 壁の 旗に あるじゃろう.
わしには もう 見えぬが 左の 隅に いる お方じゃ.
'その 者 靑き衣を まといて 金色の 野に 降りたつべし
失われし 大地との 絆を 結び……'
ナウシカ : 'ついに 人人を 靑き 淸淨の 地に 導かん…'
ユパ樣, 私, 古い 言い傳えだとばかり 思ってました.
ユパ : 婆樣, からかわれては 困る.
大ババ : おんなじ 事じゃろうが.
ユパ : 私は ただ 腐海の 謎を 解きたいと 願って いるだけだよ.
我我 人間は このまま 腐海に 飮まれて 亡びるよう 定められた 種族なのか.
み きわ
それを 見極めたいのだ.
[夜]
ナウシカ : 私に ユパ樣の お手傳いが できれば いいのに…
ゴル : 姬樣, 姬樣.
ナウシカ : なに, ミト.
ゴル : ゴルが, 風が うと ゆうとります.
ナウシカ : もう すぐ 夜明けね. すぐ 行くわ.
(望樓に 出る) ご苦力さん.
ゴル : いい 嵐なんじゃが どうも おかしい.
ナウシカ : あ! あそこ!? ほら, また! 船だわ.
ミト : なぜ このような 境に 船が…
ユパ : 何事かね?
ミト : ユパ樣, 船です!
ユパ : 船?!
ナウシカ : 來るわ.
ミト : 大きい!!
ゴル : ワァ---ッ!!
ユパ : トルメキアの 大型船だ!
ナウシカ : 飛び方が おかしい!! 不時着しようと している. ゴル, 上げて!
ゴル : えっ…!? 姬樣, 無茶じゃ!
ナウシカ : 海岸に 誘導する.
ユパ : 回って 來たぞ.
ゴル : ええい, 行きますぞ---!! (メ-ヴェを 飛ばす)
ナウシカ : テト…
ゴル : ウムッ.
ナウシカ : あ…! なんて ことを…! 腐海に 降りて を 殺したんだわ.
舵を 引け---! ぶつかるぞ---! 舵を 引け---! 舵を----! はあ…!!
ユパ : 落ちた…
ミト : 姬樣…
ゴル : 海ぎわの 岸だ.
ミト : 行こう!
男 : 動ける 者は みんな 出ろ!
男 : 早く しろ--!!
男 : 早く しろ--っ!!
[大型船の 墜落 現場]
ナウシカ : あの 子だわ. 生きてる. うっ…いいっ… はあっ.
ラステル : あ… ここは…?
ナウシカ : 風の 谷よ. しゃべっては だめ. ハッ!!
ラステル : 私は…ううっ…, ペジテの ラステル… う… 積荷を… 積荷を 燃やして…!
ナウシカ : 積荷?
ラステル : お願い… 燃やして…
ナウシカ : 積荷ね. わかった. 大丈夫, みんな 燃えたわ.
ラステル : はあ, よかった…
ミト : 姬樣--っ!
(人達の 騷ぎ)
ミト : この 方は… ペジテ市の 王族の 姬君ですな.
男 : だ---! ウシアブが 生きてるぞ---っ!
男 : まずい, 仲間を 呼んでる!
男 : 傷ついて 飛べないんだ.
男 : 銃を 持って こい.
男 : だめだ. 擊てば もっと 仲間を 呼ぶぞ.
男 : 卽死させる.
ゴル : ウシアブが 銃で 死ぬか!
男 : じゃあ, どうするんだ!!
ナウシカ : 待って. ミト, メ-ヴェを 持って 來て.
ミト : ハイッ.
ゴル : 姬樣…
ナウシカ : 森へ お歸り. 大丈夫. 飛べるわ.
そう… いい 子ね.
ミト : 姬樣.
ナウシカ : ありがとう. ( と共に 飛び上がる)
男 : やった!!
男 : さすが 姬樣!!
ミト : よかった…, たった 一匹 殺しただけでも 何が 起こるか わかりませんからな….
(腐海へ を 送ってから ナウシカは 王 が 自分を 見て いる ことに 氣が つく)
ナウシカ : あ…! 王 …!!
[村]
少年 : あった! 來て--っ!!
こっち. やっぱり あの 船に 胞子が くっついてたんだね.
男 : まだ 毒は 出してないな.
もう ひと踏ん長りだ.
少年 : ウン. 一つでも 殘すと 大 だからね.
男 : 何だろう, この 固まりは.
男 : あの 炎でも 燃えないとはなぁ…
ミト : さあ みんな, こいつの 詮索は 後回しだ. 胞子を 燒く 手傳いに 行って くれ.
念入りに 賴むぞ.
まったく やっかいな 物を 持ち みおって…
ユパ : ミト, ここを 見ろ.
ミト : はぁ!?
動いとる……. まるで 生きとるようだ… ユパ樣, これは…
ユパ : 旅の 途中で 不吉な を 聞いた. ペジテ市の 地下に 眠っていた 舊世界の 怪物が 堀り
出されたと 言うのだ.
ミト : 舊世界の 怪物?
ユパ : 巨神兵だ.
ミト : 巨神兵!? あの 火の 7日間で 世界を 燒き盡くしたという… こいつが…
ユパ : 巨神兵は すべて 化石と なった はずだった. だが 地下で 千年も 眠り續けて いた やつ
が いたのだ.
ミト : はあ… そう言えば こいつは 人の 形にも 見えます…….
ユパ : トルメキアは はるか 西方の 凶暴な 軍事國家… 死んだ ペジテの 虜囚といい…
氣に なる……
[翌日]
ナウシカ : あと お願い.
なにかしら……
女 : あら…
人達 : おおっ!! うわああ-----!!
ナウシカ : トルメキアの 船だ!! 皆を 城へ!
みんな-- 城へ!! みんな 城へ 集まれ--!! 城へ---!
ハアッ, 父上!!
[ジルの 部屋]
ジル : ババ樣は 隱れて おれ!
大ババ : わたしゃ ここに いるよ.
女 : 姬樣!
(飛び む ナウシカ. しかし ジルは もう 死んでいる)
ナウシカ : おのれェ---!! ハァ! ヌッ!
大ババ : ナウシカ…
(トルメキア軍と 戰う ナウシカ. その 時 ユパが 飛び んで 來る)
ナウシカ : アッ!!
ユパ : 雙方 動くな!!
動けば 王 の 皮より 削り出した この 劍が セラミック裝甲をも 貫くぞ.
兵士 : あの 男, ユパです.
ユパ : トルメキア兵に 訊く. この 谷の 者は 昨夜 そなた達の 船を 救わんと 必死に いた.
今も また 死者を 丁重に 蔣ったばかりだ. 小なりとは言え その 國に 對する これが ト
ルメキアの 禮儀か!! 戰を 仕かけるならば それなりの 理由が あるはず. まず 使者を
立て 口上を 述べるべきであろう.
ナウシカ, 落ち着け ナウシカ. 今 戰えば 谷の 者は 皆 殺しに なろう. 生き伸びて 機會
を 待つのだ.
クロトワ : エ--ッ, クソッ, 小娘がっ!!
クシャナ : やめろ, クロトワ.
クロトワ : しかし…!!
あ--あ, なんて やつだよ. み-んな 殺しちまいやがった.
クシャナ : 諫言耳が 痛い. 境一の 劍士 ユパ ミラルダとは そなたの 事か. 我らが 目的は 殺り
ではない. 話が したい. 劍を 收められよ.
[廣場]
ミト : 姬樣だ!
クロトワ : 聞け!! トルメキア帝國 境派遣軍 司令官 クシャナ殿下の お言葉だ!!
クシャナ : 我らは 境の 國國を 統合し, この 地に 王道樂土を 建設するために 來た!!
そなた達は 腐海のために 滅びに 瀕している. 我らに 從い! 我が 事業に 參加せよ. 腐海
を 燒き い 再び この 大地を 蘇らすのだ.
ミト : 腐海を 燒き うだと!
ムズ : そんな ことが できるのか!?
クシャナ : かつて 人間をして この 大地の 主と なした 奇蹟の 技と 力を 我らは 復活させた.
私に 從う 者には もはや 森の 毒や どもに 怯えぬ 生活を 約束しよう.
大ババ : 待ちなされ!
腐海に 手を 出しては ならぬ!!
クロトワ : なんだ? この ババア. オイ!! 連れて 行け.
クシャナ : 言わせて やれ.
大ババ : 腐海が 生まれてより 千年… 幾度も 人は 腐海を 燒こうと 試みて 來た. が, その 度に
王 の 群れが 怒りに 狂い, 地を 埋め盡くす 大波と なって 押し寄せて 來た.
國を 滅ぼし 町を 飮み み, 自らの 命が 飢餓で 果てるまで 王 は 走り續けた. やが
て 王 の むくろを 苗床にして 胞子が 大地に 根を 張り, 廣大な 土地が 腐海に 沒 し
たのじゃ.
腐海に 手を 出しては ならん!!
クロトワ : 默れ. そのような 世迷い言 許さぬぞ.
大ババ : オヤッ, どうするんじゃ. わしも 殺すのか.
クロトワ : き, きさま…!
大ババ : 殺すが いい!! めしいの 年よりさ. 簡單な ものだよ!! ジルを 殺したようにな.
ミト : ジル樣!!
女 : なんて ひどい!!
男 : ジル樣は 病人なのに!
男 : 人殺し!!
男 : 出て 行け! 人でなしめ!!
クロトワ : 默らせろ!! 逆らう やつは 容赦するな.
ナウシカ : みんな 待って! 私の 話を 聞いて.
これ 以上 犧牲を 出したくないの… お願い…
ミト : 姬樣…
ナウシカ : 大ババ樣も 解って… この 人達に 從いましょう.
兵士 : あそこっ. 早く しろ!!
クシャナ : なかなか いい 谷では ないか…
クロトワ : 私は 反對です. 本國では 一刻も 早く 巨神兵を 運べと 命令しています.
クシャナ : 命令は 實行不能だ. 大型船すら あいつの 重さに 耐えきれず 墜落して しまった.
クロトワ : しかし まさか 本心で この 地に 國家を 建設するなど…
クシャナ : だとしたら どうなのだ. お前は あの 化物を 本國の バカ共の オモチャに しろと 言う
のか.
クロトワ : そりゃ, まあ わかりますがね… あ, 私は 一軍人に 過ぎません. その ような 判斷は 分
を 越えます.
クシャナ : フン, たぬきめ.
私は ペジテに 戾る. 留守中 巨神兵の 復活に 全力を 注げ.
クロトワ : ハッ!
クシャナ : この ガンシップは 使えるのか.
クロトワ : はい. 廣い ものです.
[部屋]
クシャナ : 間違えるな. 私は 相談しているのではない.
ミト : しかし, 姬樣を ペジテに 連れて 行くなど…
ゴル : 人質 5人に ガンシップに 食糧とは…
クシャナ : 人選は 任せる. 明朝の 出發までに 準備を 完了しろ.
[格納庫]
ユパ : 人質 ご苦力.
ミト : わしらは ともかく… 見て 下さい. やつら, 何もかも 持ってっちまう つもりですぜ.
ユパ : わしは 一度 この 地を 離れ 密かに 戾って 機會を 待つ. なんとしても あの 化物の 復
活を やめさせねば ならん.
ミト : はい.
[ナウシカの 部屋]
ユパ : ナウシカ.
テト… お前の 主は どこに いるのだ?
…ハッ…!!
ナウシカ, これは どういう ことだ. 腐海の 植物では ないか!!
ナウシカ : 私が 胞子を 集めて 育てたんです. 大丈夫, 氣は 出して いません.
ユパ : 毒を 出さぬ…? 確かに ここの 空氣は 淸淨だが……
なぜだ. 猛毒の ヒソクサリが 花を つけて おるのに…
ナウシカ : ここの 水は 城の 大風車で 地下 500メ-トルから 上げて いる 水です. 砂は 同じ 井戶
の 底から 集めました. きれいな 水と 土では 腐海の 木木も 毒を 出さないと わかった
の. 汚れて いるのは 土なんです! この 谷の 土ですら 汚れて いるんです!!
なぜ… 誰が… 世界を こんな 風に して しまったのでしょう….
ユパ : そなた, それを 自分で…!
ナウシカ : ええ, 父や 皆の 病氣を 治したくて… でも もう ここも 閉めます. さっき 水を とめた
から… やがて 皆 枯れるでしょう…
ユパ : ナウシカ…
ナウシカ : 私, 自分が 怖い… 憎しみに からめて 何を するか わからない…
もう 誰も… 殺したくないのに… ウッ…ウッウッ…
[明朝·出發場]
少女達 : 姬姉樣--っ!!
少女 1 : これ, みんなで 集めたの.
少女 2 : チコの 實.
少女 3 : 姬姉樣に あげます.
ナウシカ : みんな… こんなに たくさん… 大 だったろうに…
少女達 : わあ----ん!!
ナウシカ : ありがとう. 大事に 食べるからね.
少女 1 : 姬姉樣 かわいそう…
兵士 : 搭乘 急げ!! 出發だ!!
ナウシカ : さ, みんな もう 泣かないで. 大丈夫よ. 私は すぐ 歸って 來るわ.
少女 1 : ほんとに…?
ナウシカ : アラッ, 私が 噓を ついた こと あった?
少女 1 : ない…
ナウシカ : ね?
少女 1 : うん. ほんとね.
ナウシカ : うん. さっ, 危ないから.
少女 1 : うん.
少女達 : きっとね---!!
男 : 姬樣を 賴むぞ!
城オジ : 後を よろしくな--っ!
[上空]
ゴル : ア ア, ペジテは まだかいな.
ギックリ : 腰が 痛く なっちまったい…
ニガ : やれやれ, 姬樣も 惜じ氣の ない 者ばかり よう 選んだわい!!
ゴル : ノオ, おかしいと 思わんか. なんで こんなに 密集して 飛ぶんじゃ.
まるで 襲擊に 怯えてるようだ.
ナウシカ : 雲の 下は すごい 氣の 渦だわ.
は?
ミト : ん?
兵士 : 動くな.
ナウシカ : ガンシップ!!
はっ!! ああっ!
兵士 1 : 敵襲!! 2番艦が やられた!!
ギックリ : ゆうた とおりじゃ!!
ゴル : うひや--っ, 恐しい∼!
兵士 1 : 防御円陣. 下から 來るぞ! あれは ペジテの ガンシップです!
ナウシカ : ペジテ!?
兵士 1 : くそっ, 3番艦も くわれた!!
兵士 2 : コルベットは 何を してるんだ!!
兵士 3 : 3番艦より 信號!! [ワレ 操舵不能!!] [ワレ 操舵不能!!]
ミト : なんちゅう モロイ 船じゃ!!
兵士 : うわっ!! しんがりを 卷き んだ---!!
ナウシカ : はっ! バ-ジの ワイヤ-が!!
テト, 早く!
ミト : だめじゃ. これも 落ちる!!
姬樣!?
ナウシカ : やめて!! もう 殺さないで!!
やめて-----っ!!
(ナウシカを 見て 警いた 相手は コルベットに 擊墜される)
ナウシカ : アアッ!!
ミト : 姬樣. わあ!!
ナウシカ : 急いで!! ミト!!
ミト : アチチ… ひ, 姬樣, もう だめじゃ!
ナウシカ : 飛べるかも 知れない!!
ミト : なんですと!?
ナウシカ : ミト! 早く!!
ミト : わっ, は…はい!!
ナウシカ : エンジン 始動!! 砲で 扉を 破る!!
ミト : は, はい!!
ナウシカ : ハッ!
(その 時 クシャナが 現れる)
ナウシカ : こい!! 早く!!
早く 中へ! ミト! いける?
ミト : どうにか!!
ナウシカ : 發砲と 同時に エンジン 全開!!
ミト : 了解!!
ナウシカ : ヨ--イ, テェッ!!
氣マスクを つけろ!! 雲下に 降りて バ-ジを 救出する!
溫かい…… 死なないで, テト.
[腐海の 上空]
ミト : なんという 世界だ… こんな 濃い 氣は 初めてだ.
ナウシカ : 後席! 右後方に 注意!! 近くに いる!! ヘッ, まだ 飛んでる!
ミト : あ!! ほんとだ! ほんとに いた!!
ギックリ : おおっ, 姬樣じゃ!
ゴル : 姬樣---っ!
ナウシカ : みんな 頑張って!! 今 ロ-プを 伸ばすわ!!
ニガ : フックが 壞れとるんじゃ. 空中收容は 無理じゃあ!!
ムズ : 不時着して に 食われてるのは いやじゃ---!
ゴル : ひと思いに 死にます---!
ミト : 落ち着け!! 荷物を 捨てるんじゃ--っ!!
城 オ ジ : 姬樣--っ!! おさらば---
お元氣で---っ
ミト : 言う ことを 聞け, 荷物を 捨てろ!!
ナウシカ : 後席! エンジンを 切れ!!
ミト : な…なんと
ナウシカ : エンジン音が ジャマだ. 急げ.
ミト : は, はい.
ムズ : ん…!?
ゴル : ひ…姬樣, な…な, 何を…
姬樣 マスクを----
ギックリ : 死んじまう--っ!!
ムズ : マスクを しなされェ!!
ナウシカ : 皆 必ず 助ける!! 私を 信じて 荷を 捨てなさい!!
ギックリ : な, なんでも しますから お願いじゃ. 早く マスクを!!
ゴル : 姬樣, 笑っとる…
ギックリ : 助かるんじゃ…
ムズ : 急げ!!
ゴル : 荷を 捨てろ!!
ミト : 機首が 落ちてる!!
ナウシカ : エンジン 点火!! 不時着地を 搜す…
少し 肺に 入った…
城おじ達 : 早く しろ.
ホレ, 早く.
[湖水]
ムズ : 姬樣ぁ!!
ナウシカ : みんな 無事?
クシャナ : 動くな!!
ゴル : ああっ!!
ミト : きさま…!!
クシャナ : 先程は ご苦勞…
ゴル : 姬樣! なぜ こんな やつを…
クシャナ : 甘いな. 私が はいつくばって 禮を 言うとでも 思ったのか.
ナウシカ : あなたは 腐海の 何も わかって いない. ここは 人間の 世界じゃないわ. 銃を 使うだけ
で 何が 起るか わからない ところよ. さっきの 戰鬪で 船が たくさん 森に 落ちて
達が 怒って いる. 見なさい, 上を---
大王ヤンマは 森の 見張りよ. すぐ 他の を 呼び集めるわ.
すぐ 脫出する! 豫備の ロ-プを 早く!
ギックリ : はっ, はい.
ナウシカ : ミト, フックを 直して.
クシャナ : 動くな. 命令は 私が 下す.
ナウシカ : あなたは 何を 怯えて いるの. まるで 迷子の キツネリスのように.
クシャナ : ナニィ!!
ナウシカ : 怖がらないで. 私は ただ あなたに 自分の 國へ 歸って 貰いたいだけ.
クシャナ : 貴樣… ウッ!
ゴル : ワッ!!
ナウシカ : 來た!!
靜かに!! 怒らしては だめ.
ゴル : ここは 王 の 巢じゃ.
ギックリ : か, か, まれた.
クシャナ : う…う…う…
ナウシカ : 私達を 調べている.
王 , ごめんなさい. あなた達の 巢を 騷がして. でも わかって, 私達, あなたがたの 敵じゃないの.
クシャナ : うう…
ギックリ : ひ, 姬樣…
ナウシカ : エッ!! あの 人が 生きてるの!? 待って! 王 !!
ゴル : 何が 始まるんじゃ!!
ムズ : 王 の 目が 眞っ赤じゃ!!
ゴル : 姬樣!! メ--ヴェなど どうなさる 氣じゃ!!
ナウシカ : 水が 靜まったら すぐ 離水して 上空に 待機!! 1時間して 戾らなければ 谷に 歸りなさい!!
ミト : し…しかし!!
ギックリ : 姬樣-----っ!!
行って しまわれた……
ミト : 渡して 貰おうか.
さあ みんな, 姬樣の 言われた 通りに するんだ.
姬樣……
[腐海]
アスベル : ああ… うあ… くそう!!
クッ!! ワアッ!! ウワアッ!!
君は…!?
ナウシカ : あなたは 殺しすぎる!! もう 光彈も 笛も 效かない!!
アアッ!!
アスベル : ッ…! あ…!!
うっ! 流砂だ!! クソォ! うう…っ!!
ギックリ : もう 2時間に なるぞ--
ゴル : が 增えるばかりじゃ.
ギックリ : 姬樣--っ!!
姬樣--っ!!
[ナウシカの 夢]
ジル : ナウシカ! ナウシカ! おいで… おいで!!
ナウシカ : 父さん…
母樣も いる…
いや… 私 そっちに 行きたくないの…
來ちゃ ダメ---ッ!! なんにも いないわ. なんにも いないったら……!!
出て 來ちゃ だめ!!
ゴル : 王 の 幼生です.
ジル : やはり に 取りつかれて いたか… 渡しなさい ナウシカ!!
ナウシカ : イヤッ! なんにも 惡い こと してない!!
ジル : と 人とは 同じ 世界に 住めないのだよ!!
ナウシカ : ああ--っ!!
お願--い!! 殺さないで!! お願い…
[現實·腐海の 底]
ナウシカ : テト…
不思議な ところ…
アスベル : やあ!! やっと 見つけて 來たよ. 氣分は どう?
ナウシカ : ここは どこ?
アスベル : まず お禮を 言わせて くれ. 僕は ペジテの アスベルだ. 助けて くれて ありがとう.
ナウシカ : 私は 風の 谷の ナウシカ… ここは どこ?
アスベル : ははは---, 警くのは あたりまえさ. 僕らは 腐海の 底に いるんだよ.
ナウシカ : 腐海の 底!?
アスベル : ほら, あそこから 落ちて 來たんだよ. 砂と 一緖にね.
ナウシカ : あ! 私達, マスクを して ない!
アスベル : そうなんだ. ここの 空氣は 澄んで いるんだよ. 僕も 警いた. 腐海の 底に こんな ところが ある なんてね.
どうした?
ナウシカ, あんまり 遠くへ 行くなよ.
ナウシカ : なんて 立派な 木.
枯れても 水を 通して いる…
井戶の 底の 砂と 同じ…
石に なった 木が 碎けて 降り積って いるんだわ.
アスベル : ナウシカ… 泣いてるの?
ナウシカ : うん… 嬉しいの.
アスベル : ラステルは 僕の 子の 妹なんだ…. 傍に いて やりたかった.
ナウシカ : ごめんね… 話すのが 遲れて…
アスベル : イヤ…, すまなかった. 妹を 看取って くれた 人を 僕は 殺して しまう ところだった.
ナウシカ : ウウン.
アスベル : そうか… あいつは 風の 谷に あるのか!!
ウッ!! 不思議な 味のする 實だねえ.
ナウシカ : チコの 實と 言うの. とっても 營養が あるのよ.
アスベル : フ--ン. 味は ともかく 長靴 いっぱい 食べたいよ.
ナウシカ : ウフフ.
アスベル : 腐海の 生まれた わけかあ… 君は 不思議な ことを 考える 人だなあ…
ナウシカ : 腐海の 樹樹は 人間が 汚した この 世界を きれいに するために 生まれて 來たの. 大地
の 毒を に 取り んで, きれいな 結晶に してから 死んで 砂に なって 行くんだわ.
この 地下の 空洞は そうして できたの… 達は その 森を 守って いる…
アスベル : だとしたら… 僕らは 滅びるしか なさそうだ… 何千年 かかるか わからないのに 氣
や に 怯えて 生きるのは 無理だよ. せめて, 腐海を これ 以上 廣げない 方法が 必要
なんだ.
ナウシカ : あなたも クシャナと 同じように 言うのね…
アスベル : 違う!! 僕らは 巨神兵を 戰爭に 使う 氣なんか ない!! 明日 皆に 會えば わかるよ!!
ナウシカ : …もう 寢ましょ… あした… たくさん… 飛ばなきゃ…
[風の 谷]
兵士 : 異常 ありません.
クロトワ : ウム. 順調か?
兵士 : ハッ. 上 は ほぼ 固まりました.
クロトワ : …まったく, 見れば 見るほど 可愛い バケモンだぜ, おめえは! 貧乏軍人の 俺ですら 久
しく 付いて いた 野心が うずいてくらァ.
ケッ, 笑って やがる. てめえなんざ この 世の 終りまで 地下で 眠ってりゃ よかったん
だ!!
將校 : 参謀!!
クロトワ : ん?
將校 : 殿下の 編隊が ペジテの 殘黨に 襲われ コルベット 一艦を 殘して 全滅しました!!
クロトワ : 殿下は どうなされた!?
將校 : 艦は 空中で 四散したそうです!!
兵士 : 參謀!!
クロトワ : 村の 者には まだ 氣付かれて いないな?
兵士 : ハイ!
クロトワ : よし! すぐ 行く. 他の 者は このまま 作業を 續けろ!
兵士達 : ハッ!!
クロトワ : の 上がらねえ 平民出に やっと 巡って 來た 幸運か…? それとも 破滅の ワナか!!
少年 1 : ミトじい達が 戾って 來たんだって.
少年 2 : 酸の 湖で ユパ樣を 待ってます.
[酸の 湖水]
ミト : わしらだけ おめおめ 戾って…
ユパ : いやあ, 無事で 何よりだった.
クシャナ : 釋放だと?
ユパ : 巨神兵を 酸の 湖 深く 沈め 本國に 歸って くれぬか? 谷に 殘る 兵は 少ない! 今 戰う
は 易しいが これ 以上の 犧牲は 無意味だ.
クシャナ : やつには 火も 水も 效かぬ. 步き出すまでは もはや 動かす こともな…
わからぬか? もはや 後戾りは できないのだ. 巨大な 力を 他國が 持つ 恐怖ゆえに 私は
ペジテ攻略を 命令された. やつの 實在が 知られた 以上 列國は 次次と この 地に 大軍
を 送り むだろう. お前達に 殘された 道は 一つしかない. 巨神兵を 復活させ 列强の
干涉を 排し やつと 共に 生きる ことだ. 見ろ!
皆 : オオ!!
ユパ : 虫にか?
クシャナ : 我が夫と なる 者は さらに おぞましき ものを 見るだろう.
腐海を 燒き, を 殺し, 人間の 世界を 取り戾すのに 何を 躊躇う!! 我が軍が ペジテか
ら 奪ったように やつを 奪うが いい.
ユパ : 巨神兵は 復活させん!!
少年 1 : 大 だ!!
少年 2 : おい, 合言葉を 言え.
少年 1 : 急いでるのに!!
少年 2 : 風.
少年 1 : 谷ィ!!
少年 2 : よし.
少年 1 : 胞子が 殘って いたんだ!!
ミト : なんだと!!
少年 1 : すごい 氣を 出して 谷中 大騷ぎに なってる!!
[森]
男 : 渡せ!!
男 : 早く しろ!!
わた
男 : 渡せ!!
はや たに ぜんめつ
男 : 早く しないと 谷は 全滅しちまうぞ!!
男 : そうだ!!
て かぎ ひ づつ わた
男 : 手鉤と 火筒を 渡せ!!
そた
男 : どんどん 育ってるんだ!!
兵士 1 : 胞子を 燒く 道具は 武器にも なります. 渡すのは…
クロトワ : 仕方 あるまい. 銃 以外は 戾して やれ.
兵士 1 : ハッ!!
兵士 2 : コルベット 出發します!!
クロトワ : 今度は ぬかるな. ペジテに 殘る 兵力を すべて この 谷に 集結させろ.
兵士 2 : ハッ!!
クロトワ : やれやれ, 面倒な ことに なって 來やがったぜ.
男 : 早く しろ!!
男 : 急げ!!
ゴル : 姬樣を お願いします.
ユパ : 谷を 賴むぞ. 戾るまで 自重して くれ.
ギックリ : ハ, ハイッ.
ゴル : わしらは 谷へ 行くぞ!!
男 : ン!
男 : だめだ! こんな ところまで 菌絲が 來て いる!
男 : こっちも やられて いるぞ!!
女 : どいて!!
男 : 何を する!!
女 : エイ!! ああっ…!! ここも……
男 : 大ババ樣!!
大ババ : 燃やすしか ないよ!! この 森は もう 目じゃ. 手遲れに なると 谷は 腐海に 飮み まれて しまう!
老人 : なんとか ならんのかのォ…
貯水池を 三百年も 守って くれた 森じゃ.
男 : クソ ! あいつらさえ 來なければ…!!
ゴル : こりゃ このままじゃ 收まらんぞ. わしらも 行こう.
[上空]
アスベル : そうかなぁ… 僕には いつもと 同じにしか 見えないが…
ナウシカ : 達が いない…. なぜかしら, こんなに 胸が ドキドキする.
アスベル : もう すぐだ! あの 山を 越せば 僕の 仲間が いる.
ペジテの 方が おかしい… 何だろう, あの 靄は?
ナウシカ : アアッ! アスベル, マスクを 着けて!!
アスベル : 虫だ!!
死んでる…
ナウシカ : ペジテへ 行く!!
アスベル : 氣を つけて. あそこには トルメキア軍が いるはずだ.
[ペジテ市]
アスベル : ああ…!!
ナウシカ : 王 まで….
アスベル : センタ-ド-ムが 食い破られるなんて…!!
ペジテは もう 終りだ… トルメキア軍を 全滅させたって これじゃ…
ナウシカ : 全滅させた? どういうこと アスベル!?
ブリックだわ!!
アスベル : 仲間の 船だ!! 降るぞ. 行こう!!
市長 : アスベル!! 生きて いたか!!
アスベル : なんて ことを したんです. あれじゃ 再建も できない.
市長 : 街を 見たんだね. 大丈夫. 腐海に 飮まれても すぐ 燒き える.
アスベル : でも 巨神兵は ここに いないんだ.
市長 : わかって いる. 風の 谷だ.
アスベル : なぜ それを…?
市長 : ははは--, 我我も 遊んで いた わけじゃない. 作戰の 第 2彈も 發動したよ.
今夜にも 風の 谷の トルメキア軍は 全滅だ.
ナウシカ : なんだって!? 全滅って 何を するの!?
市長 : アスベル, この 人は?
アスベル : …風の 谷の ナウシカ… 命の 恩人だ.
市長 : 風の 谷……
男 1 : オオ…
ナウシカ : 敎えて!! 何が あるの!?
アスベル, あなた 知ってるんでしょう!? 敎えて!!
アスベル : …… に 襲わせるんだ……
ナウシカ : はっ! ペジテを 襲わせたのも あなた達なの!?
…なんて ひどい ことを…
市長 : どうあっても 復活する 前に 巨神兵を 取り戾さなければ ならないのだ.
男 2 : 世界を 守るためなんだよ. わかって くれ.
ナウシカ : それで 谷の 人達を 殺すと 言う わけ!? やめて!! すぐ やめて!! お願い!!
男 3 : もう 遲いんだ!
市長 : 走り出したら 誰も 止められない… トルメキア軍に 我我は ほとんど 殺されて しまっ
た. もう 他に 方法が ないんだ.
押えろ!!
ナウシカ : 放して!! 行かせて---っ!!
市長 : 今は つらくても 巨神兵を 取り戾せば 腐海を 燒き 人間の 世界を 取り戾せるのだ.
ナウシカ : 噓だ!! あなた達は トルメキアと 同じよ!!
市長 : 違う!! 彼らは 破壞に 使うだけだ!!
ナウシカ : あなた達だって 井戶の 水を 飮むでしょう? その 水を 誰が きれいに して いると 思
うの? 湖も 川も 人間が 毒水に して しまったのを 腐海の 樹達が きれいに して くれ
て いるのよ……
その 森を 燒こうと 言うの!? 巨神兵なんか 堀り起すから いけないのよ!!
市長 : では どうすれば いいのだ!! このまま トルメキアの いいなりに なるのか!!
ナウシカ : 違う! 違う! アスベル! 皆に 言って!! 腐海の 生まれた わけを, は 世界を 守ってるって!! アスベル, お願い!!
市長 : ウワッ!! 何を する!!
アスベル : 動くなっ!! その 子を 行かせて やれ!!
市長 : 落ち着け, アスベル!!
アスベル : 僕は 本氣だ. 手を 放せ! ナウシカ, 皆に 知らせろ! あっ!
ナウシカ : アッ…!! アスベル--- 放してェ!!
[風の 谷]
クシャナ : 愚か者が!!
ゴル : 始まっちまったものは 仕方ねえ!!
ギックリ : だが 自重しろと 言われたのに……
クロトワ : ジタバタしねえで 戰車で 兵を 救出しろっ.
兵士 1 : ハッ!!
兵士 2 : 參謀!! 最後の 一人が やられました!!
クロトワ : こっちへ 來るかっ.
兵士 2 : わかりません! 村中が 集まりつつあります!
クロトワ : やだねえ. 森の 一つや 二つで 殺氣 立ちやがって ペジテの 二の 舞だぞ. うん?
城オジ : オッ! ヘェッ!?
戰 車 兵 : ワ--ッ!!
クロトワ : 戰車を 取りやがった!!
ゴル : 早く 動かせ!
ニガ : そう せくなよ.
ギックリ : わ--っ, 來るぞ--っ!!
ゴル : ホレ ホレ ホレ, 早く せい.
ニガ : これかな. あ, 動いた.
どっちへ 行くんじゃ!!
兵士達 : ウワアッ!!
ゴル : 前へ 行くんじゃ, 前へ!!
ニガ : わかっとるがな……
クロトワ : クソッ!! 戰車を 全部 出せ!!
オッ!? 生きてたよ…… 短けえ 夢だったな…… 殿下!!
ギックリ : わしらが くいとめるから, 皆を 酸の 湖に 避難させて くれ!
男 : わかった!!
ムズ : 姬樣が ガンシップで 戾るまでの 辛抱じゃ.
男 : みんな 急げ!
男 : 早く しろ!!
ゴル : ボヤボヤ せんと お前も 手傳え!!
ギックリ : わしゃ ギックリ腰.
來たっ! 戰車が 來たぞ--!! 急いで--っ!!
ニガ : わかっとるがな, もう……
[上空]
隊長 : 間違いないか.
兵士 : ペジテの ブリックです. あの 雲の 向こうに チラッと 見えました.
隊長 : よしっ!!
[ブリックの 中]
兵士 : 氣を つけて 下さい. さっきまで 暴れていたから.
奧さん : 急いで.
ナウシカさん, ここから 出して あげます. 谷に 知らせに 行って. あなたの なら まだ
間に合うかも 知れない. 用意して あります.
アスベルから 皆 聞きました.
少女 : 私が 身代わりに なるから 早く これを.
ナウシカ : あなたは……
奧さん : ラステルの 母です.
ナウシカ : 母樣……
奧さん : 本 に ごめんなさい. 私達の した ことは 皆 間違いです.
少女 : 早く!!
ナウシカ : あの 子は!?
奧さん : 大丈夫. 心配しないで.
女 : 氣を つけてね.
婆さん : ひどい 仕打ちを 許して おくれ.
アスベル : ナウシカ, こっちだ! 急げ!
ナウシカ : 皆さん, ありがとう.
アスベル : すまない. 遲く なっちまって… ここから 飛べるか?
ナウシカ : やって みる.
コルベット!!
アスベル : ワッ!!
市長 : 退避!! 雲の 中へ 急げ!!
ト軍射手 : 擊ち方 やめ!!
バカめ!! 雲の 中は 亂流と 電氣の 地獄だ!!
航 海 士 : だめだっ!! 舵が 效かない!!
アスベル : 船が 分解するぞ!!
市長 : みんな やむを 得ない! 雲を 出て 戰おう!!
航 海 士 : アアッ!!
市長 : 讀んで いたな!!
アスベル : くそっ, どうする 氣だ!!
ナウシカ : 雲よ! 雲に 押し付けて 乘り移る 氣だわ!
アスベル : やつらが 來る! 飛び出すのは 今しか ない!!
わたし のこ み が こ かあさま
ナウシカ : だめよ!! 私も 殘る!! 身代わりに なって くれた 子や 母樣を ほうっては いけないわ!!
アスベル : 谷の 人を 救えるのは 君だけだ! 賴む, 行って くれ!! 僕らのために 行って くれ!!
ナウシカ : ア!!
隊長 : 船は 貰う. 捕虜を 作るな. 根切りに しろ.
兵士 : てえっ!! ていっ!!
アスベル : 行けっ! 行け--- ナウシカ!!
ナウシカ : アスベル!!
ミト : 姬樣----!!
ナウシカ : ミト!!
ミト : ひゃっほ---っ!!
ナウシカ : ミト!! ユパ樣!!
ミト : 姬樣---っ!!
ナウシカ : 早く, みんなが!! みんなが…!!
ミト : 今 收容フックを 出します! ユパ樣! 右の 赤い レバ--を!
隊長 : 殘るのは ここだけだ. 急げ!
アスベル : ドアが 碎けるぞ!!
市長 : いつでも 來るが いい. ペジテの 誇りを 思い知らせて やる!
女 : 何かしら? 鳥…!?
把守兵 : 船だ!! 風の 谷の ガンシップ!!
隊長 : なにっ!?
把守兵 : ワアッ!!
兵士 : きさま!!
兵士 : わっ!!
隊長 : ユパだ!! 討ち取って 名を 上げろ.
うおっ!?
ユパ : 降伏しろ. コルベットは もはや 戾らぬ.
隊長 : つ…强い…
[ガンシップ]贯通日语专用
ミト : 姬樣, 無茶だ!! エンジンが 爆發しちまう!!
ナウシカ : 谷まで もてば いい! 300まで 上げて!
神樣… 風の 神樣… どうか みんなを 守って…!
[風の 谷]
クロトワ : テコでも 動きそうに ありませんな.
クシャナ : 歸りを 待って いるのだ.
クロトワ : 歸り?
クシャナ : あの 娘が ガンシップで 戾ると 信じて いる.
クロトワ : ガンシップは やっかいですなあ, 今のうちに ひとあて やりますか!?
クシャナ : お前は あの 船が 何だか 知って いるのか?
クロトワ : 火の 7日間の 前に 造られた やつでしょう. 噓か 本 か 知らねえが 星まで 行ってたと
か なんとか… えらく 硬いから 砲も 效かねえが なあに 穴に ぶち めば…
クシャナ : 私も 待ちたいのだ.
クロトワ : へ…!?
クシャナ : 本 に 腐海の 深部から 生きて 戾れる 者ならな… あの 娘と 一度 ゆっくり 話を したかった.
クシャナ : どうだ. 決心は ついたか. 降伏を 勸めに 行くなら 放して やるぞ.
ペジテの 二の 舞に したいのか!!
ギックリ : あんたも 姬樣じゃろうが わしらの 姬樣と 大部 違うのぉ.
ゴル : この 手を 見て 下され. ジル樣と 同じ 病じゃ. あと 半年も すれば 石と 同じに なっ
ちまう. じゃが!! わしらの 姬樣は この 手を 好きだと 言うて くれる. き 者の 綺麗
な 手だと 言うて くれましたわい!!
クシャナ : 腐海の 毒に 冒されながら それでも 腐海と共に 生きると 言うのか!
ギックリ : あんたは 火を 使う. そりゃあ わしらも ちょびっとは 使うがのぉ, 多すぎる 火は 何も
生みやせん.
コル : 火は 森を 一日で 灰に する. 水と 風は 百年 かけて 森を 育てるんじゃ.
ギックリ : わしらは 水と 風の 方が ええ.
ニガ : あの 森を 見たら 姬樣 悲しむじゃろうのぉ…
兵士 : 參謀殿. 命令は まだですか.
クロトワ : 引っ んでろ…
兵士 : ハイッ.
クロトワ : 何が あったか 知らねえが 可愛く なっちゃったな……
クシャナ : クロトワ! その 者達を 放せ!
クロトワ : ハッ!? んじゃ 待ちますか.
クシャナ : 兵に 食事を とらせろ! 1時間 後に 攻擊を 開始する!
クロトワ : ほお, めしねェ… ゆっくり 食うことに しますか…
男 : ん? 誰が 來る!
男 : ゴル達だ.
ゴル : …ん?
ギックリ : どうしたんじゃ?
ゴル : …風が ない…
ギックリ : 風が…? ほんとじゃ. 風が 止まった…!
大ババ : オオ ッ!!
少女 1 : ババ樣, どうしたの?
女子 : 大ババ樣.
大ババ : 誰か, 誰か 私を 連れ出して おくれ…
少女 2 : 風が やむなんて 初めて.
少女 1 : ババ樣, 耳が 痛い.
大ババ : 大氣が… 大氣が 怒りに 滿ちて おる……
[上空]
ナウシカ : 近い!!
ミト : 腐海を きれた!! 酸の 湖まで 三分!!
ナウシカ : エンジン スロ-!! 雲の 下へ 降りる!!
ミト : なんじゃ, この 光は!?
ナウシカ : あ! 王 !!
ミト : 腐海が あふれた!! 風の 谷に 向かって いるっ!!
ナウシカ : なぜ! どうやって 王 を! あ! 誰かが 群れを 呼んでる.
ミト! シリウスに 向かって 飛べ!
ミト : ハッ!? ハイ!
ナウシカ : いる! ミト, 照明彈!!
ヨ--イ!! テェッ!!
ミト : なんだあ, あれは!?
ナウシカ : ああっ!!
なんて ひとい ことを!! あの 子を おとりに して 群れを 呼び寄せて いるんだ!
ミト : クソォ!! 叩き落して やる!!
ナウシカ : だめよ---っ!! 擊っちゃ だめ!! ミト, やめて!!
ミト : なぜじゃ!! なぜ 擊たせんのじゃ!!
ナウシカ : 王 の 子を 殺したら 暴走は 止まらないわ!!
ミト : どう すれば いいんじゃ!! このままでは 谷は 全滅だぁっ!!
ナウシカ : 落ち着いて ミト!! 王 の 子を 群れへ 返すの! やって みる!! クッ!!
ミト : 何を するんじゃ 姬樣!!
ナウシカ : ミトは みんなに 知らせて!!
ミト : 姬樣---っ!! 武器も 持たずに! アアッ!!
[風の 谷]
兵士 : 我が軍の 照明彈では ありません.
クシャナ : 距離は?
兵士 : 約 20リ-グ 湖の 對崖と 思われます.
クシャナ : ガンシップだと 思うか?
クロトワ : おそらく.
救援を 求める 信號です. やはり ガンシップですなあ.
クシャナ : 1時間 經った… 行こう!!
クロトワ : 待たないんで!?
クシャナ : …しょせん 血ぬられた 道だ.
兵士 : 裝甲兵 前へ!!
クロトワ : 殿下は 中へ.
クシャナ : ここで いい.
兵士 : ん!
兵士 : ガンシップだ!!
兵士 : 空襲!!
クシャナ : はっ!! 擊つな---っ!! やめろ! やめんかっ!!
ゴル : くそっ! 姬樣---っ!!
クシャナ : この 場で 待機!! 發砲するなっ!!
クロトワ : 殿下!? ウッ!
クシャナ : あの 娘は どうした!!
ゴル : 姬樣は!?
ギックリ : 後ろに 乘っとらんぞ!
ミト : 王 だ!! 王 の 群れが こっちに 來る!!
ゴル : なんじゃと!?
男 : 王 が!
ミト : 姬樣は 暴走を くいとめるために ひとり 殘られた! 戰なんぞ してる 暇は ない!!
皆 高い ところへ 逃げろ!! 急げ!!
少女 1 : ババ樣, 赤い 光が 見えます.
少女 2 : どんどん 增えてるみたい…
少女 3 : こっちへ 來るんだわ.
大ババ : ババに しっかり まって おいで… こう なっては もう 誰も 止められないんじゃ.
男 1 : あわてるな!! まだ 大丈夫だ!!
男 2 : 早く 早く!!
女 : ミト… どうせ 死ぬんじゃ… 谷で 死ぬよ.
ミト : 目じゃ!! 姬樣が 諦めない限り 諦めるな!!
クシャナ : よいか!! できるだけ 時間を 稼げ!! 私は すぐ 戾る!!
クロトワ : 殿下!? まさか あれを…!? まだ 早すぎます!!
クシャナ : フッ, 今 使わずに いつ 使うのだ. ゆけ!!
[上空]
ナウシカ : 擊たないで! 話を 聞いて!
大人 : くそ∼ 鳥みたいな やつだ!
靑年 : あの 人は 敵じゃ ないよ. 何か 叫んで いた.
大人 : 作戰を 邪魔する やつは 皆 敵だ!! 早く おとりを 谷に ほうり まないと 俺達が 危な
いんだ.
來るぞ!! よ--く 引き付けてから 擊て!!
靑年 : あ!! あ…あ…
大人 : 今だ! 擊て--っ!!
靑年 : いやだ---っ!! ラステルさん…!?
大人 : どけっ!!
ナウシカ : ううっ!!
男達 : ワアッ!!
ナウシカ : 王 …… う!! ううっ…
怒らないで… 怖がらなくて いいの. 私は 敵じゃ ないわ.
ごめん… ごめんね. 許してなんて 言えないよね. ひどすぎるよね…
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はあ, 動いちゃ だめっ!! 液が 出ちゃう! いい 子だから 動かないで! はっ!
大人 : 大変だ, 見つけられた!!
靑年 : ああ… こっちへ 來る!!
ナウシカ : だめよ!! そんな 怪我で 入ったら! この 湖の 水は だめだったら!! ああっ!!!
うう…ア…ウ…う……
お前…… ううっ… やさしい 子… 私は 大丈夫. 今 みんなが 迎えに 來るからね.
それて 行く…… こっちへ 來ない!! 王 !! だめっ!! そっちは 谷が あるのに!
怒りで 我を 忘れてるんだわ. 靜めなきゃ 谷が… はっ!?
大人 : はははは---, バカめ 自分で 招き寄せて いやがる!!
靑年 : 助かった…
大人 : すぐ 脫出だ. エンジンを 調べ…
…!! よ, よせ!! は, はなせば わかる.
ナウシカ : 私達を 運びなさい. あの 子を 群れに 返えします.
大人 : そんな ことを したって もう 無 だ!! 群れは 止まりゃ しない!! ワッ!!
ナウシカ : 私達を 群れの 先に 下ろすだけで いい. 運びなさい!!
靑年 : しかし, 君も 死ぬぞ!!
[風の 谷]
少女 1 : ババ樣, みんな 死ぬの…!?
大ババ : 定めならね. 從うしか ないんだよ.
クロトワ : ビクとも しねえな…
兵士 : 退却しましょう!
クロトワ : ばかやろう. 逃げるったって おめえ どこへ 逃げるんだ?
アア---- こら 逃げるな! まてっ!! おい!
兵士達 : 逃げろ----!!
クロトワ : 殿下が 戾るまで ふみとどまれ!! 殿下ァ .
おっ, 殿下だっ!!
兵士 : いけえ!!
兵士 : やっつけろォ!!
谷の人ら : 巨神兵だあ!!
クロトワ : 腐って やがる. 早すぎたんだ.
クシャナ : 燒き え!! どうした!? それでも 世界で 最も 邪惡な 一族の 末裔か!!
クロトワ : ウォッ!!
すげえ!! 世界が 燃えちまう わけだぜ…
兵士 : クシャナ殿下 万歲!!
兵士 : 万歲!!
クシャナ : 燒き え!! どうした 化物! さっさと 擊たんか!!
うっ!!
兵士 : こりゃ ダメだ!!
兵士 : 逃げろ----!!
少女 1 : 巨神兵 死んじゃった…
大ババ : その 方が いいんじゃよ. 王 の 怒りは 大地の 怒りじゃ. あんな 物に って 生き 伸びて なんに なろう.
少女 1 : 姬姉樣!
少女 2 : 姬姉樣が…!
男 1 : ああ あんな ところに!
男 2 : 無茶だ!
女 : 姬樣っ!!
人達 : おお!!
[夜明け]
ユパ : 王 の 攻擊色が 消えて 行く…!
大ババ : あ… 大氣から 怒りが 消えた.
ミト : 止まった!! 王 が 止まったぞ!!
少女 1 : 姬姉樣が!
姬姉樣 死んじゃった…
大ババ : 身を もって 王 の 怒りを 靜めて 下されたのじゃ. あの 子は 谷を 守ったのじゃ!!
ユパ : おおっ!!
クロトワ : な, なんだ この 光は!?
ナウシカ : …テト…
よかった. 王 , ありがとう. ありがとう! [贯通日语www.kantsuu.com ]
ゴル : 奇蹟じゃ! 奇蹟じゃ!
大ババ : オオ なんという いたわりと 友愛じゃ… 王 が 心を 開いて おる.
子供達よ… わしの めしいた 眼の 代わりに よ-く 見て おくれ…
少女 1 : 姬姉樣 眞っ靑な 異國の 服を 着てるの. まるで 金色の 草原を 步いて いるみたい…
大ババ : オオ!!
'その 者 靑き 衣を まといて 金色の 野に 降り立つべし----'
オオ……
少女 1 : ババ樣.
大ババ : 古き 言い傳えは 誠であった…
少女 2 : あっ 見て.
少女 1 : ああ!!
男 1 : メ-ヴェだ!!
男 2 : 風だ!! 風が 戾って 來た!!