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19982級 読解・文法 (200点 70分) 問題Ⅰ 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。答えは、 1 、 2 、 3 、 4 から最も適当なものを一つ選びなさい。 かつて(注1)、私はこんな実験を行なったことがある。まず、実験の協力者に20分間、一桁の数字をランダム(注2)に書き続けてもらう(つまらない作業)か、絵のなかにある間違いを探してもらう(おもしろい作業)かのいずれかの作業をしてもらう。 この作業が終わったあと、おもしろい作業を経験した協力者には、次の順番を待っている人に「つまらない作業だった」と説明してもらった。同むように、つまらない作業を経験した協力者には「おもしろい作業だった」と説明してもらった。( ① )、自分が実際に経験したこととは正反対(注3)の、いわばウソの説明をしてくれるように頼んだのである。 その結果、「つまらない作業をおもしろい」と説明するグループの人たちは、「おもしろい作業をつまらない」と説明するグループやコントロ一ル•グループ(自分が経験した通りに説明する条件)の人たちより、より遠くの距離から説明することがわかった。また、実験条件にかかわらず、② 相手の後方から接近する場合より、前方から接近する場合の方が距離が遠くなった。 さらに、相手の前方から説明する場面でほ、「おもしろい作業をつまらない」と伝える場合(108センチメートル)より、「つまらない作業をおもしろいJと伝える場合(173センチノートル)のほうが距離が遠かった。さらに、「つまらない作業をおもしろい」と説明する場面では、後方(107センチメートル)から説明する場合より、前方(173センチメートル)から説明する場合のほうが距離が遠かった。 要するに、ウソをつかなけれぱならない場面では、とくに(注4)前方からの場合、ことに相手に接近しにくくなることがわかる。まだ、③ 同じウソでも、④相手を傷っける恐れ少ないウソ(本当はおもしろいのにつまらないと言う)をつくときには相手に接近しやすいといえる。 ⑤ いつもと違ってうしろから話しかけてきたとか、いつもより遠くの前方(この実験からは70センチメートル前後(注5)になる)から話しかけてきた。こんな場面では、相手が特別な気持ちを持っていると考えられる。ウソをつこうとしているのか、あるいは、何か言い出しにくいことを言おうとしているのだと推測(注6)してよさそうである。 (渋谷昌三「人と人との快適距離 パーソナル•スペースとは何か」による) (注1)かつて:前に、以前 (注2)ランダムに:規則的ではなくて、適当に (注3)正反対:全く反対であること (注4)ことに:普通よりもっと、裕別 (注5)70センチメートル前後:70センチメートルぐらい (注6)推測する:たぶん~だろうと考える 問1 ( ① )に入ることばとして適当なものは次のどれか。 1.すると 2.つまり 3.けれども 4.ところで 問2 ②「 相手」とあるが、次のどれか。 1.実験の次の順番を待っている人 2.おもしろい作業を経験した人 3.つまらない作業を経験した人 4.自分が経験した通りに説明する人 問3 ③「 同じウソでも」というのは、この場合どういう意昧か。 1.ウソをつく相手が同じでも 2.場合によりウソでなくても 3.ウソを伝えるのは同じでも 4.言ってはいけないウソでも 問4 ④「 相手を傷つける恐れの少ないウソ」とは、何をどのように伝えることか。 1.数字を書く作業をおもしろいと伝えること 2.数字を書く作業をつまらないと伝えること 3.間違い探しの作業をおもしろいと伝えること 4.間違い探しの作業をつまちないと伝えること 問5 ⑤「 いつもと違ってうしろのほうから話しかけてきた」とあるが、そのような場合、ここで考えられる理由は次のどれか。 1.相手をあまり傷うける心配がないから。 2.相手をびっくりさせようとしているから。 3.相手に何かウソをつこうとしているから。 4.相手を特別に喜ばせようとしているから。 問6 この実験では、前方から話す場合、相手からいちばん離れて話すのは、どんな時か。 1.つまらないことを、おもしろいと説明する時 2.つまらないことを、つまらないと説明する時 3.おもしろいことを、おもしろいと説明する時 4.おもしろいことを、つまらないと説明する時 問7 この実験は何を調べるための実験か。 1.つまらない作桑をどのくらい続けられるか。 2.ウソをつくときに人の行動に変化があるか。 3.人と人との距離は実験の順番と関係があるか。 4.実験でウソに対する気持ちがどう変わるか。 問題Ⅱ 此篇文章未取得日方作者版 权 。 在此不能登 载 ! 問題Ⅲ 次の( 1 )から( 6 )の文章を読んで、それぞれの問いに対する答えとして最も適当なものを 1 、 2 、 3 、 4 から一つ選びなさい。 (1) ピァノの生徒さんがレッスン(注1)にみえる前に、自分のための練習を、少ししていました。 そのとき、 「ちょっっとよろしいでしょうか」 と、不意(注2)に入ってこられた方がありました。 「いまそこのクリーニング屋さんに参りましたら、ピァノの音が聞こえて、それで、しばちく耳(注3)をかたむけていましたの。 じつは、わたくしの家には古いピアノがありますけれど、誰もひく人がいません。わたくしも、ピァノは大好きですし、自分で弾けたらいいなあ、と思いながら、習うきっかけもなくて、今日まできてしまいました。 今年74歳になりますけれど、もしかして、今からピアノがひけないものかしらと思いました。 いま、あなたのピアノを聞いているうちに、うかがいたくなってしまいました、突然でごめんなさい」 今まで一度もピアノを習ったことがない、ということでしたけれど、しばらく練習にいらしてみたらいかがでしょう、と申し上げましたら、その方は、とてもうれしそうに帰られました。 (『暮しの手帖1第68号による) (注1)レッスン:生徒が先生から教えてもらうこと (注2)不意に:突然に (注3)耳をかたむける:注意して聞く 【問1】この会話はどこでおこなわれたか。 1.クリーニング屋 2.コンサートの会場 3.ピアノの先生の家 4.ピアノの生徒の家 【問2】この客の希望は何か。 1.ピアノのひき方を教えてほしい。 2.家の古いピアノを使ってほしい。 3.ピアノの演奏を聞かせてほい。 4.ピアノの先生を紹介してほしい。 (2) 私が左ききの(注)をはじめて意識したのはおとなになってからでした。 後輩の医者に一人左ききの人がいて、いっしょに夕食を食べにでかけると必ず私の左側にすわろうとするのです。 「先生の右側にすわると、おはしを持った私の左手と先生の右手がぶつかって、申し訳ないから……」というのが、 その理由でした。 (細谷亮太「わくわく子育て」1995年2月8日付朝日新聞による) (注)左ききの人:左手で字を書いたりはさみを使ったりする人 【問い】「 その理由」とあるが、何の理由か。 1.私が左ききの人をはじめて意識した理由 2.後輩の医者の一人が左ききであった理由 3.後輩の医者が私の左側にすわった理由 4.後輩の医者が申し訳ないと思った理由 (3) 暑い日が続いていますが、お元気でしょうか。わたしはあいかわらず元気に過ごしております。 ところで、先日、山田先生の出版記念パーティーのお知らせをいただいたのですが、わたしほ残念ながら出席できそうにありません。学生の時あんなにお世話になったのだから、だれよりも先にお祝いしなければいけないのに、前々から決まっていた海外出張で、どうしても予定を変えられないのです。どうぞ、先生に、また昔の仲間たちにも、よろしくお伝えください。それから、みんなで何か紀念の品をお贈りするのでしたら、ぜひわたしもその一人に加えてください。近くお電話いたしますので、その時に金額などお教えいただければ幸いです。 楽しい会になりますようお祈りしております。 ではまた、お電話で。 【問い】「 ではまた、お電話で。」とあるが、この人が電話する第一の目的ほどのようなことか。 1.パーティーのお知らせをもらったので、そのお礼を言いたい。 2.海外出張のためパーティーに出席できないことを知らせたい。 3.先生に贈る記念の品を何にするか、自分の考えを伝えたい。 4.記念の品に、自分はいくら払えぱいいのか教えでもらいたい。 (4) 親に面倒をみてもらって育つ動物の子どもたちは、親のそばにいたがり、親のするとおりにするという習性(注1)を持って生まれてくる。親は教えるつもりなどなく、子の方で(注1)も教わるつもりなどないが、徐々に親の知恵は子にコピーされていくのだ。 (中略) 例えば、子猫が親猫と一緒に出かけて行くとする。道を渡ろうとしたとき、向こうから車が来る音がする。親猫は「怖い!」と思って引き返す。そのとき子猫は親と同じレペルで「怖さ」に同調(注2)するのである。そして 親と同じことをする。これで小猫は車の(注2)音が危険の到来(注3)だということと、どうやって避ければ良いかということを学ぷ。 (加藤由子「雨の日のネコはとことん眠い』による) (注1)習性:動物の行動に見られる狛特の性質 (注2)同調する:他のものと調子を合わせる (注3)到来:やって来ること 【問い】「親と同じこと」というのは、ここではどういうことか。 1.コピーすること 2.引き返すこと 3.出かけること 4.道を渡ること (5) 次のグラ7は三大都市圏の人口が全国の人口に占める割合を表したものです。
(国勢社『日本のすがた1908』、『1997/98年版日本国勢図会』による) 【問い】グラフの説明として正しいものを選びなさい。 1.日本では、過去36年の間に都市の人ロが増加した。1996年には、京京•大阪•名古屋を中心とする三大都市圏の人ロが日本の人口に占める割合は23,7%と4分の1にもなっている。それは、1960年と比べ約2倍ヒなっている。 2.日本では、過去36年の間に榔市の人口が増加した。1996年には、日本の全人口の40%以上が、東京•大阪•名古屋を中心とする三大都市圏に集中している。特に、東京を中心とした地域の人口の伸び率は大きく、三大都市圏の中で最大である。 3.日本では、過去36年の間に都市の人ロが増加してはいるが、どの都市も同じというわけではない。東京•大阪•名古屋を中心とする三大都市圏の中でも、全人口に占める割合が10%以上減っている都市もある。 4.日本で13、過去36年の間に都市の人ロが増加してきた。中でも東京を中心とする都市圏の人ロの伸び率は他と比べて大きく、その人口の伸び率は、大阪と名古屋を合わせた地域の伸び率と同じぐらいである。 (6) 下のAからDは、それぞれア、イ、ウ、エのどこかに入る文です。 悩みが起こると、それを解消(注1)しようと、すぐに行動を起こすというクセを持っている人があります。これは簡単な悩みには、よい方法です。[ ア ] しかし、悩みには簡単に解決するのは難しいものや、じっくり(注2)時間をかけなければならないものもあるます。たとえば、[ イ ] [ ウ ] 場合によっては[ エ ] A へたをすると、転職を繰り返すばかりで、自分に合った仕事は結局見つからない、ということにもなりかねません。 B 行動を起こすのは慎重にし、まずはじっくり時間をかけて考えてみることも必要ではないでしょうか。 C 「今の仕事は白分には合わない」という悩みを解消しようとして、すぐに転職を考え、行動に移すのは、あまりいい方法ではなさそうです。 D 簡単な悩みはグズグズ(注3)と悩むより、行動して解消していくべきでしょう。i (吉良安之「悩み方にもクセがある」「こころの日曜日』による) (注1)解消する:今まであったものをなくす (注2)じっくり:落ち着いて十分に時間をかけるようす (注3)グズグズと:さっさと行動しないようす 【問い】正しい組み合わせのものを選びなさい。 1.ア:B イ:A ウ:C エ:D 2.ア:B イ:C ウ:D エ:A 3.ア:D イ:A ウ:B エ:C 4.ア:D イ:C ウ:A 工:B |
1998年日语能力考试2级真题及答案
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