中国では、国民全体の文化教育レベルを向上させることを進めています。都市部、特に大都市の小中学生の学習負担が重過ぎることが問題になっています。子供の出世を願う大人は学校の正常なカリキュラムのほか、土曜や日曜を利用して、子供を様ざまな補習クラスに通わせています。北京に住む君君チャンは今年7歳で、小学校2年生です。学校での勉強のほか、休日を利用して、音楽を学んでいます。
土曜日の朝、君君チャンは中国の弦楽器「ニ胡」を練習しています。お父さんはタクシーの運転手で、お母さんは店の店員です。休日になると、君君チャンはすでに定年になったお爺さんとおばあさんの家に泊まり、全然休まず、おじいさんに連れられて、先生の家へニ胡の勉強に出かけます。これについておじいさんは「始めは強制的に学ばせたが、その後、楽器の学習は君君チャンの知力の開発に有利なことと分かりました。つまり、楽譜の暗証は記憶力を強めることが出来るのです」と話しました。
知力の開発だけではなく、多くの親にとって、子供により多くの技能を持たせることは、教育条件がよりよい中学校と大学に入るための下準備となります。君君チャンにとって、大学に入るための準備はすでに3つの時から始まったのです。これについて君君チャンのお爺さんは「3つのとき私はつねに君君チャンを抱いて一緒に踊ったのです。一年間踊った後、二胡を学習し始めました。大学に入るとき特技のある人は点数が足されることができるからです」と話しました。
特技の点数とは、つまり、中学校や大学へ入るとき、楽器が出来る人は試験に特別な点数を足すことです。舞踊は特技ではないので、君君ちゃんはニ胡の学習に変えたのです。このほか、君君チャンはまた、書道や英語、文章の書き方などを勉強しています。
しかし、この中で、君君チャンは非常に疲れを感じています。
これについて、君君チャンは「疲れます。ニ胡の学習は非常に疲れます。土曜日と日曜日も休めないのだ」と話しました。
実際、君君チャンのような子供は中国の都市部には大勢います。統計によりますと、都市部に生活する子供の50%以上は楽器を学習したことがあり、或いは学習しているところです。北京の小中学生は10人に9人が学校のほか、家庭教師をつけて勉強しています。子供は学習の疲れを口にしますが、思いがけないことに、大人もその悩みを次のように語っています。
君君のおじいさんは、「北京は教育環境が十分ですが、大人は自分の子供が教育レベルの高い学校に入って学習することを望んでいます。このため、我慢して、子供をいろいろ勉強させています」
統計によりますと、北京市の家庭が一人の中学生を卒業させるには、20万元も必要です。金銭面での親の負担は計り知れないものがあります。
このため、中国最高の立法機関である全国人民代表大会は「公平な教育を実現させるため、義務教育法」を修正しましたが、問題解決は未だ先です。