日本人の喜怒哀楽」
日本人はあまり感情を顔に表さなくて能面のようだ、という人がいます。アメリカ人だったら、面白い時には大きな声で大きな口を開けて笑ったり、怒った時には大きな声で罵りの言葉を言ったりして怒りの感情をはっきり表しますが、日本人の場合は反応がもっと少ないです。それは、日本で感情をはっきり顔に表すのは良くない、大人気無いと考えられているからです。
会議などで、だれかの言ったことに怒った人はどうするでしょう。アメリカでは、多分怒った人は自分の感情を態度で表すでしょう。でも、日本では怒った感情を見せないようにして、話を続けると思います。自分の感情を出して他の人を不快な気持ちにしないほうがいい、という思いやりの気持ちもあるのかもしれません。
悲しい時は、アメリカと同じように、できるだけ悲しい表情を表しません。葬式などで、涙も出さないで悲しみに耐えている人をよく見ます。特に、男性は人前で涙を見せるべきではない、と考えられていて、普通は人前で涙を見せません。しかし、本当に悲しくて男性が泣いた時には、それを「男泣き」と言います。最近アメリカでマジックジョンソンがバスケットボールから引退を発表した時に「男泣き」が見られましたが、アメリカと同じように日本でも「男泣き」は数が少ないです。
笑いは、もちろん、楽しい時、面白い時の笑いはアメリカでの笑いと同じです。でも、アメリカにない笑いもあります。日本で何か面白いことがあって笑う時に、口に手を当てる女性がよくいます。それは、口を開けて歯を見せて笑うのははしたない、と考えられているからです。又、普通叱られた時には深刻な顔をして謝りますが、時々日本で照れながら笑って謝る人がいます。叱られているのにどうして笑うのか、アメリカ人にはなかなか分かりにくい笑いです。この他にも、アメリカでは見られないような笑いが見られることがよくありますから、どんな時に日本人がどんな笑いを見せるか気を付けて見ましょう。
最近の若い人は自分の感情を素直に表すことが多くなって来ましたが、アメリカ人と比べるとまだまだ感情の表現は少ないと思います。