英語で「ファイブオクロックシャドー」と言う。訳すと「午後5時の影」、と言っても夕日に伸びる影ではない。会社の引け時になると、朝に剃(そ)ったヒゲが伸びて男の顔にうっすら影を作る。その、かすかな翳(かげ)りのことだ。
英语中的“Five o'clock shadow” 翻译成日语就是“午后五点的影子”。但笔者所指的并非夕阳下被拉长的物体的阴影。公司下班时分,走出来的男人们早晨剃掉的胡子又长了出来,微微地在男人的下颚制造出阴影。这里讲的就是这种淡淡的阴影。
粋(いき)で渋いか、ただの無精(ぶしょう)に見られるかは、その人次第となろう。そんなふうに象徴的に「9時から5時まで」と言われる働き方が、この夏、様変わりしつつある。始業と終業を早めるサマータイムを取り入れる企業が、じわり広まっている。
这种阴影在男人身上或是潇洒雅致,或是懒散邋遢,均因人而异。但是这种用胡子来象征 “朝九晚五”的工作方式,在今年这个夏天,正在发生着变化。渐渐有越来越多的公司采用了将上下班都提前的夏令制工作时间。
「短夜(みじかよ)」「明易(あけやす)し」といった季語さながらに、夏の朝は5時には明るい。天然の照明と朝の冷気を無駄にするのは、思えばもったいない。夏時間を当て込んでの「アフター4商戦」も熱を帯びてきた。
正如夏天的季语“短夜”“明易”所言,夏天的早晨5点就已经天光大亮。原本的工作方式浪费了大自然天然的照明和冷气,让人觉得可惜。而采用夏令制后的“四点后商战”也有愈演愈烈之势。
夕刻の余暇利用も利点とされる。習い事、スポーツジム、家族とのひととき――。「朝早いのはつらいけど、この1時間は貴重です」という声を記事が伝えていた。小紙の調査によれば、主要企業の導入機運はかつてなく高いという。
夏令制使得人们有机会将傍晚时分的空闲时间利用起来,这也成为夏令制的优点。诸如学习充电,运动健身,和家人一起度过时光——。有人撰文写道:“虽然早晨要早起很痛苦,但是多出来的这一个小时对我们很珍贵”,一语道出了大家的心声。根据本报的调查,各个主要大型企业对于引入夏令制的意愿空前高涨。
国の制度としての夏時間は賛否を二分してきた。反対論の一つに残業があった。日が高くては帰れない。長く働かされるだけだ、と。だがこの夏は電力不足で、いわば早上がりのための措置だ。横並びで居残る企業文化を変える契機になるだろうか。
是否将夏令制纳入国家制度中,赞成与反对的声音各占一半。反对的理由之一就是会有加班。反对者称,外面日头高挂,就没有办法离开公司回家,只有被迫延长工作时间来加班。但是,这个夏天由于电力供应不足,夏令制倒不如说是为了让大家可以早点回家而推出的措施。或许这正是改变长久以来大家一起留下来加班的企业文化的契机。
楽観主義者はドーナツを見るが、悲観主義者はドーナツの穴を見るのだそうだ。不足を嘆かず、ある電気を賢く使いながら暮らしや価値観を変えていきたい。思えば得難いチャンスである。
有人说过,面对甜甜圈,乐观的人看到的甜甜圈,而悲观的人看到的只有甜甜圈的空洞。因此,对于夏令制,希望大家不要先叹气,合理地使用各种电器,改变大家原本的生活方式和价值观念。想来对于大家来说确是一个难得的机会。
中日对照