今回のダイアログの出だし部分から、セイディがマイルズに会いに行くことにちょっと気まずく感じていることがなんとなくわかります。今まで彼らの関係はとても軽く、ほとんどの場合、建物の廊下での通りすがりの会話に限定されていました。それでも、セイディはずっとマイルズを友人と思っていたので、前日にアンディに訪問を約束したときは、確かに行く気でいました。
ここで問題なのは、心から心配していても社会的距離感によって妨げられて、そういう気持ちを伝えることが気まずくなってしまうことです。
また、このダイアログでは、退院祝いとして、セイディがマイルズにバスケットを贈ります。これはかなり普通に行われることです。一般的に、バスケットには受け取る人の好みにあうもの-食べ物、飲み物、花など、を詰め込みます。今回の場合、マイルズは心臓発作を起こしたので、健康的ではないけれどマイルズの好みにあうもの-例えば、話に出てきたワインよりも、健康食品を贈る方がよいだろうと、セイディは決断したのです。
訪問
Miles: どなた?
Sadie: マイルズ、セイディよ。入ってもいい?それとも出直しましょうか?
Miles: (ドアを開ける)もちろん、いいよ。会えて嬉しいよ。
Sadie: 気分はどう?
Miles: まあまあだね。ちょっと疲れてるけど。
Sadie: 昨日アンディから聞いたわ。大けがにならなかったのは奇跡ね。
Miles: 君に会ったって言ってたよ。ちょっと気を悪くしてたな。君に泥棒か何かと思われたってみたいだったって。
Sadie: いえ、私はただ…初めて見る人が、あなたの部屋から出てきてドアに鍵をかけてたんだもの。あなたが引っ越しとかしちゃったかのかもと思ったのよ。
Miles: そんな風に私のことを気にかけてくれてありがとう…おや、何を持ってるの?
Sadie: これ?あ、これどうぞ。気に入ってくれるといいんだけど。
Miles: 本当に素敵だよ。バスケットをもらうのなんて、初めてだと思うよ。
Sadie: 健康グッズ、フルーツ、ナッツ類とかが多いの。ワイン好きなのは知っているから、そっちにしようかとも考えたんだけど、状況が状況だから…
Miles: 心配しないで。素晴らしいよ。これからは食べる物に少し気を使わなくちゃいけないと思うんだ。やってみなきゃわからないけど、もしかすると、良くなったらジョギングとかウォーキングとか始めるかも。ねえ、ちょっと入っていかない?
Sadie: ええ、あなたさえ良ければ。今日退院してきたばかりだから…
Miles: 全然かまわないよ。人が来てくれるのは嬉しいよ。よし、居間で掛けてくれよ。私は薬を飲まなくちゃ。
Sadie: わかったわ。