螢石の取引はいよいよ調印することになった。林経理と片岡部長が売買当事者として契約書に署名する。
黒田:ご紹介します。こちらは私どもの会社の片岡輸入部長です。会社を代表してサインに参りました。
胡:ようこそいらっしゃいました。こちらの方もご紹介いたします。わが公司の林経理です。
片岡:片岡でございます。はじめまして。どうぞよろしく。
林:こちらこそよろしくお願いいたします。どうぞおかけください。
片岡:ありがとうございます。
林:今回貴社と協力する機会を持つことが出来まして。非常にうれしく存じます。
片岡:私も大変うれしく存じます。貴方のご配慮で商談が円満にまとまりまして。心から感謝しております。
林:こちらこそ貴社のお引き立てに感謝すべきであります。
片岡:恐れ入ります。胡さんと黒田との努力によって。お宅と初の取引がついに成功しました。
林:そうですね。価格の面で一時難航したそうですが。まず順調にいったと思います。
片岡:取引ですから。価格交渉で多少食い違いがあっても。当たり前ですよね。
胡:契約書が出来ております。中。日両文の正本2部ずつで。どうぞもう一度ご確認ください。
黒田:はい。(契約書を読む)はい。間違いございません。
胡:では。サインしましょう。
林:片岡部長からお先にどうぞ。
片岡:はい。ここですね。これでよろしいですか。
林:結構です。片岡部長は字がおきれいですね。
片岡:いや。お恥ずかしい。
胡:はい。これでサインが完了しました。これはそちらでお納めください。これは当方で保管いたします。
林:これで500トンの螢石の売買契約が正式に発効することになりました。これからは契約の履行ですね。
片岡:そうですね。契約の履行も同じように順調であることを期待いたします。
林:はい。お互いに頑張りましょう。
片岡:今回をきっかけに。今後もよく協力していきたいと思います。
林:それはこちらの願いでもあります。ところで。ご都合がよければ。今晩済南飯店十八階の回転レストランで今回の成功のために祝杯をあげましょう。
片岡:それは。それはどうも恐れ入ります。せっかくのご厚意ですから。出席させていただきます。
林:では。夕方6時飯店のロビーでお迎えいたします。
片岡:それでは。これで失礼いたします。御免ください。
林:どうぞ。のちほどまた。