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日语童话故事精选:撞大运和碰小运

作者:来源  来源:日语学习网   更新:2015-8-28 9:16:48  点击:  切换到繁體中文

 

むかしむかし、ある山おくのほらあなに、ぐひんさんがすんでいました。


ぐひんさんとは、テングのことです。


このぐひんさんのうらないは、とてもよくあたるとひょうばんでした。


そこで、おなじころに子どもが生まれることになった木兵衛(もくへいえい)と太郎兵衛(たろうへいえい)は、はるばるぐひんさんをたずねて、子どもの運をみてもらうことにしました。


ぐひんさんは、大声でじゅもんをとなえると、やがて木兵衛にいいました。


「神さまのおおせられるには。木兵衛、おまえのとこには、竹三本のぶにの子が生まれる」


「竹三本のぶに?」


「そうじゃあ、人には生まれながらにそなわった運命がある。それすなわち、ぶにじゃ」


「というと、おらの子は、たったの竹三本しかそなわらんのか?」


木兵衛はガックリです。


ぐひんさんは、こんどは太郎兵衛にいいました。


「太郎兵衛、おまえのところには、長者(ちょうじゃ)のぶにの子が生まれる。長者になるさだめじゃあ」


「・・・長者ねえ」


ぐひんさんのうらないを聞いて、二人は山道を帰っていきました。


それからしばらくして、二人の家に子どもが生まれました。


「たまのような男の子じゃ」


「うちは女の子じゃ」


どちらも元気な子で、二人は手をとりあってよろこびました。


木兵衛の子は吾作(ごさく)、太郎兵衛の子はおかよと名づけられ、二人の子どもはスクスクと育ちました。


ある日のこと、木兵衛と太郎兵衛が畑仕事をしているところへ、吾作とおかよがきて、


「おとう、昼めしじゃあ」


「みんなでいっしょに食べようよ」


「おうおう、そうすべえ」


あぜ道で、四人そろってにぎりめしを食べました。


「うまいのう、ありがたいこっちゃ」


と、いう太郎兵衛に、おかよはニッコリ。


ムシャムシャ・・・、ガチン!


木兵衛がかぶりついたにぎりめしに、小さな石が入っていました。


「なんや、石なぞ入れおって。ペっ」


木兵衛は、めしつぶごと石をはきだしました。


「ぺっ、ペっ、ペっ」


吾作がおなじようにまねをして、めしつぶをはきだしました。


「ああ、もったいないことをして、石だけえらんではきだしたらよかろうに。なあ、おかよ」


と、太郎兵衛とおかよは、石についているめしつぶをひろいました。


それを見ていた木兵衛は、わらいながら、


「石だけえらぶなんて、しんきくさいわい。おらあ、しんきくさいことは大きらいじゃ。太郎兵衛どんは、よくよくの貧乏性じゃのう。アハハハハハッ」


吾作もいっしょになって大わらい。


「おら、どうももったいないことがでけんのや。アハハハハハッ」


やがて大きくなった吾作は町へ行き、おかよはとなり村へはたらきに出ました。


そして何年かたって、町へ出た竹三本の吾作は、なんと竹屋にほうこうして、竹かごをあむことや、輪がえの仕事をおぼえて、村にもどってきました。


木兵衛は、うれしそうにいいました。


「よしよし、それだけの仕事を身につけたらりっぱなもんや。そのうちにゃ、竹三本どころか、竹百本、うんにゃ、竹千本の金持ちにだってなれるわい。吾作、がんばれよ」


こうして吾作は、村をまわって、輪がえをするようになったのです。


でも、毎日毎日、輪がえをしても、お金は思うようにたまりません。


「ああ、輪がえというのは、しんきくさい仕事じゃあ」


ある日のこと、となり村まで足をのばした吾作は、長者やしきの前でよびとめられました。


「輪がえ屋さん、おけの輪がえをおねがいします」


お手伝いの娘が、こわれかけたおけを持って、やしきから出てきました。


(長者さまなら、輪がえなんぞしないで、新しいおけをこうたらええのに)


輪がえをしながら、吾作はそう思いました。


そこへ、長者さまの嫁さまが通りかかり、輪がえをしている吾作を見て、なつかしそうにいいました。


「あれえ、吾作さんやないか。あたし。ほら、小さいころよくいっしょに遊んだ、となりの」


吾作は、嫁さまの顔を見てビックリ。


「ありゃあ! おかよちゃんでねえか。こ、ここの嫁さまになられたのでござりまするか?」


「ええ。あとでにぎりめしをこさえたげるよって、待っとってな」


そういって、やしきに入っていくおかよを、吾作はぼうぜんと見ていました。


長者の嫁として、なに不自由なく、くらしているおかよは、吾作にも自分のしあわせをわけてあげたいと思い、にぎりめしの中に一まいずつ、小判をしのばせました。


その小判は、おかよが何年もかかってようやくためたものでした。


長者やしきの仕事がすんだのは、お昼をだいぶすぎたころでした。


はらぺこの吾作は川岸へいって、おかよからもらったにぎりめしを食べることにしました。


「こりゃ、うまそうじゃ。さすが、長者さまの家のめしはちがうわい」


と、にぎりめしを手にとり、パクリ。


力チン!


歯にかたいものがあたりました。


「ペッ! なんや、えらい大きな石が入ったもんじゃ」


吾作は、にぎりめしを川の中にはきだすと、二つめのにぎりめしにかじりつきました。


カチン!


「これもや。ペッ!」


三つめも。


力チン!


「これもや。ペッ!」


四つめも、五つめも。


「なんじゃ、このにぎりめしは? どれもこれもみんな石が入っとるやないか」


さいごの一つも、やはり、力チンときました。


これも川にはきすてようとして、吾作はふとそのにぎりめしを見ました。


「待てよ、長者の家のめしにゃ、どんな石が入っとるんじゃ? ・・・ややっ、これは!」


にぎりめしの中から出てきたのは、なんと小判でした。


「し、しもうた。まえに入っていたのも、小判やったんじゃ」


おかよの心をこめたおくりものは、深い川のそこにしずんでしまいました。


その話を聞いた木兵衛は、吾作におこりました。


「なんで、はじめに力チンときたときに、たしかめなかったんや! そうすりゃ、七まいもの小判がもらえたじゃろが!」


「けど、石だけえらびだすようなしんきくさいことはきらいやろ? やっぱりおらには、運がないんや」


木兵衛は、そのことばを聞いて、ハッとしました。


「そうか、おかよは長者の嫁になったし、やっぱりぐひんさんのいうたとおり、竹三本に生まれた者は、それだけにしかなれんということなんや」


木兵衛がガックリしていると、どこからともなくぐひんさんがあらわれて、いいました。


「それはちがうぞ、木兵衛。おかよが長者の嫁になれたのは、こまごまとよう気がついて、物をたいせつにするよいおなごだったからじゃ。いくらええぶにを持っとっても、それをいかせん者もおる。小さなぶにしかのうても、大きな運をつかむ者もおる。 ぶにとは、努力しだいでまねきよせることができるものなのじゃ。心がけひとつじゃぞ、木兵衛」


それからというもの、木兵衛も吾作も、ものをたいせつにするようになり、おかげで、だんだんお金もたまるようになりました。


 

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