次の文を読んであとの問いに答えなさい、答えは、A~Dの中から最も適当なものをそれぞれ一つずつ選びなさい。
どうだみえないだろうわがはいは、ついに自分をゴシゴシと消してしまうことに成功したおだ!」と声の正体は「消しゴム博士·という科学者である。
この博士は、トンポみたいにヒョロヒョロとした(1)ァ「サンだが、頭がいい。消えてしまった博士は、どうしてもとのとおりに見えるようになるか、というと不思議な鉛筆」でチョイチョイと鼻の頭をなでると、たちどころに(2)姿があらわれるのである。この鉛筆も博士が発明した。いま、鼻の頭を鉛筆でなでると言ったが、ほんとうは鼻の絵を描くようにしなければならない。消えている自分の顔を描くと姿が現れる、というわけである。
さて、ここに「怪人ゴム男」と言うのがいる。こいつは悪いやつで、博士の消しゴムをうばって自分の姿を消し、あらゆる悪事をしようと思っているのである。
しかし、いくらヒョロヒョロしていても、博士は(3)油断をしない。この不思議な消しゴムは、博士が苦心して作ったもので、普通の消しゴムとはぜんぜん違う。
では、ふつうの消しゴムとは、(4)なんであるか---ゴムはアマゾン川のあたりに生えている「ゴムノキ」から出来るものだが、1770年、イギリスの化学者が鉛筆で書いたものが、ゴムできえるのを発見した。
1839年ごろになると、ドイツ、アメリカ、フランスなどで、品質のよい消しゴムがつくられるようになる。わが国には明治19年(1886)ころに、消しゴムの製造が始まったが、、まだまだ、よいものが出来なくて(5)。しかし、大正3年(1914)ころから、次第によいものができるようになる。ちかごろはプラスッチク製のものもあるし、インキを消すのに使う砂製のものもある。また、ァ♀チャのようなものもあるし、香水みたいににおうものもある。消しゴムは、会社で事務用に使われるよりも、学童が使うほうがずっと多い。
「ハハハ、どうだねこのわたし(6)」と笑い声がする。見ると、ズボンとクツが歩いているではないか。上のほうは消しゴムで消してあるの。いまトイレへ行って来たので、下のほうだけ見えるのよと、博士の声がするのである。こんあのんきなことをしていて、怪人ゴム男にやられてしまうのではないかしら---ゴム男と言うのはその名のとうり、ゴムみたいにのびたり(7)するし、(8)はねるし、てごわい相手なのだ。しかし、消しゴム博士は天才科学者であるから、やすやすとやられる(9)ことはあるまい。
(長新太·ユーモアの発見」より)
問い1 __(1)はどんあようすですか。
a 細長くて弱弱しいそうな様子
b 目を大きく見開いて、落ち着かない様子
c じっとしていて、何を考えているのわからない様子
d 行いが軽軽しく、じっくり考えない様子
問い2 __(2)はどんな意味ですか
a いつでもどこでも
b びっくりしたように
c その場ですぐに
d はずかしそうに
問い3 (3)にはどんなことばが入ると思いますか
a のんきだから
b ァ「イサンだから
c 頭がいいから
d 消しゴム博士だから
問い4 (4)にはどんなことばが入ると思いますか
a けっきょく
b つまり
c いわば
d そもそも
問い5 (5)にはどんなことばが入ると思いますか
a 外国へ輸出をしていたのである
b 外国から輸出をしていたのである
c 外国で使用をしていたのである
d 外国で製造をしていたのである
問い6 __(6)はどんな気持ちを表していますか
a 自分の姿を見て、われながらおもしろくてたまらない気持ち
b 全部消すはずのものが、ズボンとクツだけ消せなくて、残念さを笑ってごまかす気持ち
c 自分の発見を満足そうに人にじまんする気持ち
d これだったら怪人ゴム男にもやられないだろうという安心した気持ち
問い7 (7)にはどんなことばが入ると思いますか
a ふえたり
b ちじんだり
c 飛んだり
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