アシカの語源・由来
アシカの語源には、葦の生えるところに棲む鹿の意味で「アシシカ(葦鹿)」が転じたとする説と、海に棲む鹿の意味で「アマシカ(海鹿)」が転じたとする説がある。
アシカの「シカ」が「鹿」と考えられるのは、頭部が角のないメスの鹿(トナカイを除く)と似ているためで、これを語源として間違いないであろう。
アシカの「ア」は、「アシ」と「アマ」に分かれるが、アシカは体が大きく、葦の群生するところで活動することは困難と思われるため「アシ(葦)」の説は考え難い。
一方、「amasika」から「amsika」更に「asika」というように、唇音の「m」が消失して変化することは十分に考えられるため、アマ(海)に棲む鹿の意味と考えるのが妥当である。
漢字の「海驢」は、海に棲むロバの意味である。