黄色の語源・由来
黄色は「黄の色」のことであるが、「き」の音のみでは色を表していることが解かり辛いからか、現在では一般的に「黄色」と表現される。
「黄」は、奈良時代には単独の用例がなく、平安時代以降に単独の色として確立したと考えられる。
また、奈良時代には「黄土」や「黄葉」などの例は見られるが、「赤土」や「赤葉」などと差がなく使われていることから、「黄」は「赤」の範囲に含まれていたと考えられている。
「黄」の語源には多くの説があり未詳であるが、奈良時代に「黄金」は「くがね」という形で用いられており、「く」は「き」の母音交替形とされていることから「きん(金)」を語源とする説や、草木染めなどから出た言葉として「木(き)」を語源とする説、落葉樹の「木(き)」の意味からといった説あたりが有力と考えられる。
その他、飾り気がない色の意味で「き(生)」からとする説や、糞色の意味で「くそ」の「く」といった説が、「黄」の語源にある。