きな臭いの語源・由来
きな臭いは、紙や布などのこげたにおいがする際に用いられた語で、類語に「胡散臭い」があるが、きな臭いの「臭い」は「らしい」といった意味の「臭い」でははなく、「におう」という意味そのままの「臭い」である。
本来の意味では、こげることが想定されていない紙や布などがこげた際には「きな臭い」を用い、料理をしている時の魚や肉など、こげることが想定されている物には「こげる」を用いる。
きな臭いの語源は、「きぬくさい(衣臭い・布臭い)」の転、「きのくさい(木の臭い)」の意味、「き」が「香」の意味など諸説ある。
きな臭いは、火薬の臭いがするという意味から、戦争や事件などが起こりそうな気配がする際にも用いられるようになった。
想定外の物がこげた時に用いられる言葉であることや、戦争や事件が起こりそうな気配を言ったことから、なんとなく怪しいことにも「きな臭い」と言うようになった。