銀行の語源・由来
銀行は、英語「bank(バンク)」の訳語。
幕末から明治初期には「両替屋」「両替問屋」「為替会社」とも訳されたが、「バンク」という語をそのまま用いることが多かった。
明治5年(1872年)には、訳語の「銀行」が見え始めるが、官庁などの専門的な訳語として用いられるに過ぎず、「銀行」の語が一般にも定着したのは、明治10年代になってからである。
日本で「銀行」が使われる20年ほど前から、中国では「bank」の訳語として用いられているため、その拝借と考えられるが、訳語を「金行」とする案もあったことから、単に拝借したわけではないと考えられる。
「金行」ではなく「銀行」と「銀」が用いられた理由は、当時の貨幣制度が銀本位であったことや、「きんこう」よりも「ぎんこう」の方が発音しやすかったためで、銀行の「行」は中国で「同業商人組合」を意味することからといわれる。