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練習3 少年がその男と出会ったのは春の暖かい日だった。 都会に住む少年は、待ちかねた春休みの最初の日、仲のいい二人の友達とダム湖にお釣りにやってきたのだ。 そのダム湖には大きなブラックバスと、ブルーギルという力の強い外国産の魚がいた。 少年たちは期待に胸をふくらませ、静かな湖面に長い竿(さお)を振った。 その時、男が湖からやってきたのだ。 男はいつものように、犬をカヌーに乗せて、湖をわたってきた。サムライのような口(くち)髭(ひげ)をはやし、カヌーの上で背中をぴんとのばして、遠くから少年たちの竿の先を少し眺めていた。 「どうだ。釣れるか?」 やがて男が言った。 「まだだめだ。はじめたばかりだから……」 「一回りしてくる。その間もし何か釣れていたら、もっといいポイントを教えてあげよう」 男はなんだか少し不思議なことを言って湖の沖に消えていった。 男が一回りしてくる間に、少年たちは二匹のブラックバスを釣った。小形だったが、いかにも肉食魚らしい獰猛(どうもう)な引きだった。 少年たちが二匹の獲物を誇らしげに見せたので、男は嬉しそうに笑った。 「そうか。君たちはここにやってくる大人の釣り師たちよりも腕がいいぞ。そこはこのあたりで一番つれないところなんだ。それじゃあもっと沢山釣れるところへ案内してやろう。この船にのりな」 男の乗っているカナディアン・カヌーは大人が五人らくにのれるものだった。 ともに座っている犬が立ち上がり「うっ」とひくい声で唸(うな)った。 「しずかにしてろ」 男が言った。犬はまた腹(はら)這(ば)いにすわり、黙って用心深く少年たちを見つめた。 「この犬は大丈夫だ。あとで釣ったブラックバスを一匹プレゼントしてくれれば大の仲良しになれるよ。」 少年たちは互いに顔を見合わせ、それから(1)。 (『少年の夏』新潮文庫による) 問い 少年たちはどうするか。(1)に入る文を選べ。 1、釣ったブラックバスを犬にやった 2、犬の代わりにカヌーに乗り込んだ 3、こわごわとカヌーに乗り込んだ 4、魚を置いて逃げていってしまった 第4課 展開予測 やってみよう1 答え3 解説 第一段落は漢字検定試験に対する筆者の意見。第二段落は息子の話。( )では、息子の心境の変化を見る。「強制的に」「試験を受けさせられ」「ブツブツ言っていた」が、受験後は免状もまらってうれしかった。だから次もがんばろうと思うのが自然なので、1,2は×。「奇特な人」は筆者の持つ感想なので、4も×。 やってみよう2 答え3 解説 ( )の直前の「しかし」から、前の部分と反対の意見が( )にあることがわかる。「私たちが永遠の青春を楽しむことができるのであれば、人生は何度でもやり直しがきく」ことに対して、実現はそうではない。第一段落で、「時間の使い方をめぐって」「悩む」とあり、第二段落で「なぜ」と問いかけている。その直後にある「……からです」の文に答えがある。1はお金のこと、2は自由に生きることについて、4は失敗することが人生とあるので、いずれも×。時間について触れているのは3。 練習1「問い」 答え2 解説 選択肢の文が長い場合、どこがちがうのかを見つける。この選択肢では、女子学生と男子学生の対比部分。本文の最後「つまり」以降に筆者のいいたいことがまとめられていることにも気づく。ここが、( )部の言い換えになっている。「情報を遮断」とは積極的に発見しないと言う意味。 練習2 「問い」 答え4 解説 古い知り合いからの電話に「身構え」、「困惑」し、「気恥ずかしく」感じる。「私にできるのは」「書き缀ることだけ」なのに、電話の主は「別の用件を切り出す」。が、それは「私」にはできないこと。いつも同じ結果に「私」は「やっぱりね」と思う。思ったりであることを「解りやすい」としている。その対応策も「解りやすい」。できないことは、できないのである。だから1と2は×。3の「返事」と「対処」はちがうので×。 練習3「問い」 答え3 解説 男と少年たちは初めてあったにもかかわらず、男は少年たちを「大人の釣り師」よりも認め、少年たちも自分たちが「誇らしい」と言うところから、お互いに信頼関係が生まれている。一人前の仲間として受け入れた男の「乗りな」と言う言葉にフネに乗ろうとするのだが、犬が怖い少年たち。男の言葉「大丈夫」から、少年たちの行動を予測する。1は「あとで~」とあるので×。2は犬を下ろすという意味なので×。4は信頼している男が「大丈夫」と言ったのだから、逃げることは考えられないので×。 上一页 [1] [2] 下一页 一级阅读 |
日语一级阅读理解问题 展開予測(2)
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