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日本語古典文法(上)  日语语法资料

作者:佚名  来源:kekejp.com   更新:2020-3-25 16:10:19  点击:  切换到繁體中文

 




〔助動〕(活用は【ラ行変格活用】「ら.り.り.る.れ.れ」。四段、およびサ変動詞の命令形に付く。→補注)動詞連用形に「あり」を伴う語法で、熟合の結果「あり」の語尾の「り」が切り離された形で取り扱われるようになったもの。完了の助動詞。


1 動作.状態が現に継続し進行していることを表す。…ている。…てある。受ける動詞は、主として、持続的な動作作用を表すものである。*万葉‐八四六「霞立つ長き春日をかざせ例(レ)ど」


2 ある動作.作用によって変化した状態が存続していることを表す。…た。…ている。…てある。…ておく。受ける動詞は主として、比較的短時間に完了する変化を表すものである。*書紀‐応神一九年一月.歌謡「横臼に醸(か)め蘆(ル)大御酒(おほみき)」


3 動作.作用が完了した状態を確認する気持を表す。*土左「講師、むまのはなむけしにいでませり」


補注 (1)従来、四段動詞の已然形、サ変動詞の未然形に付くと説かれたが、上代特殊仮名遣の上では、助動詞「り」に接続する四段活用動詞語尾のエ列音は、甲類であって、通例乙類である已然形語尾とは異なるので、已然形と見ることは不適当で、これを、語尾が甲類である命令形に付くものと説くのが近年一般的である。サ変にも命令形に付くと説くことができる。ただし、この甲類のエ列音は、連用形語尾のiと「あり」の頭音aとの結合によって生じたもので、命令形語尾と同じ甲類ではあっても、直接に命令という機能にかかわりを持つわけではない。また、上代では、カ行上一段.カ変動詞についた例がある。その際、動詞の形は甲類の「け」であって、これも連用形「き」と「あり」との結合と見られる。「見まく欲り思ふ間に玉梓の使の来(け)礼(レ)ば」〔万葉‐三九五七〕など。助動詞の「けり」もまたこれと関連する。(2)ラ変動詞に付かないのは、「り」がもと「あり」であって、重複を避けたものと考えられるが、近代の文法では「居れり.異なれり」の用法がある。ただし、これらの「居り」「異なり」は四段活用化したものと認められる。(3)平安時代以後、意味が近く、接続が自由な「たり」に勢力をうばわれるようになり、鎌倉時代以後になると、終止.連体形以外は次第に衰退した。(4)鎌倉時代以後、下二段動詞などのエ列音に付く例がみられる。これは、四段.サ変への接続がいずれもエ列音であるところから、類推によって生じたものであろう。



〔助動〕(活用は「せ.○.き.し.しか.○」。用言および助動詞の連用形に付く。ただし、カ変には「こ‐し、こ‐しか、き‐し、き‐しか」の両様の付き方があり、サ変には「せ‐し、せ‐しか、し‐き」のように付く)過去の助動詞。過去の事実、自分の経験した事実について回想し、確定的に叙述する場合に用いる。→けり(助動詞)。*古事記‐中.歌謡「燃ゆる火の火中に立ちて問ひ斯(シ)君はも」*古今‐八六一「つひにゆく道とはかねてききしかどきのふけふとはおもはざりしを」


補注 (1)未然形「せ」は、常に接続助詞「ば」に連なって「…せば」の形をとり、多くは「まし」と対応して、現実には存在しない事柄を仮想する条件句を作る。上代語、および中古の和歌に主として用いられる。「古事記‐中.歌謡」の「一つ松人にあり勢(セ)ば太刀(たち)佩(は)けましを」、「古今‐五三」の「世中にたえてさくらのなかりせば春の心はのどけからまし」など。なお、この「せ」は、古代日本語においてサ変動詞と関係があったとする説がある。(2)上代には、「常陸風土記‐香島.歌謡」の「あらさかの神の御酒をたげと言ひ祁(ケ)ばかもよ我が酔ひにけむ」、「古事記‐下.歌謡」の「根白の白腕(しろただむき)枕(ま)かず祁(ケ)ばこそ知らずとも言はめ」の「け」を「き」の未然形とする説がある。→助動詞「けむ」。(3)連体形「し」が、係結びの場合でなくて文の終わりに用いられることがある。「源氏‐夕顔」の「君は、御直衣姿にて、御随身どももありし」などは、「連体止」による詠嘆的表現、「徒然草‐三二」の「その人、ほどなく失せにけりと聞き侍りし」などのような中世以降の例は、口語動詞の連体形が終止形にとって代わったのと相応じて、単なる終止用法へと変化したものと考えられる。(4)後世では、「為忠集」の「我がそのの咲きし桜を見渡せば」のように、現在また完了(…ている)の意に用いられた例もみられる。(5)近世以降、サ行四段活用の動詞に付く場合、「…しし」とならないで「…せし」となる場合が多くなる。「仮.恨の介‐上」の「なかにもくずの恨の介と申せし人は」など。


けり


〔助動〕(活用は【ラ行変格活用】「けら.〇.けり.ける.けれ.〇」。用言の連用形に付く。回想の助動詞「き」と「有り」、または「来(き)」と「有り」の結合したもの)過去.回想の助動詞。


1 ①ある事柄について前からし続け、あり続けて、今もあるという意を表わす。…てきた。…てきている。*万葉‐八九四「言霊の幸(さき)はふ国と語り継ぎ言ひ継がひ計理(ケリ)」②過去に存在した事実として述べる。助動詞「き」と対照的に、自己の体験でない事柄に用いられることが多い。*古事記‐中.歌謡「その鼓臼に立てて歌ひつつ醸み祁礼(ケレ)かも舞ひつつ醸み祁礼(ケレ)かも」③過去のある事柄を、現在までいい伝えられてきている事実として表わす。…たという。…たそうだ。…たとさ。*万葉‐一八〇七「古にあり家留(ケル)ことと今までに絶えず言ひける」


2 ①ある事態が以前から存在していたことにはじめて気づいた感動や驚き、またその原因、理由を納得する意を表わす。…ていたのだなあ。…たのだなあ。*古事記‐上.歌謡「白玉の君が装(よそひ)し貴くあり祁理(ケリ)」②事実を前にして詠嘆をこめて述べる。…たなあ。*古事記‐下.歌謡「老いに祁流(ケル)かも」③真理、真実の存在を詠嘆して述べる。…のであった。*仏足石歌「薬師(くすりし)は常のもあれど賓客(まらひと)の今の薬師貴かり家利(ケリ)」④未来の事柄を確認する意を詠嘆して述べる。*源氏‐乙女「式部卿宮、明けん年ぞ五十になり給ひける」


補注 (1)未然形「けら」は、上代だけに「けらずや」「けらく」の形で用いられる。→けらく。(2)連体形「ける」に助動詞「らし」が付いた「けるらし」の約という「けらし」がある。→けらし。(3)上代に限り、打消の助動詞に接続する場合「ずけり」の形をとった。(4)中世以後「けり」は強調した断定、詠嘆の意味として使われている。近代では、一般には「けりがつく」「人によりけり」など特別な慣用句中でしか用いない。


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