魚にも「十匹十色」の処世がある。大海を群れ泳ぐマグロやイワシが転勤族なら、底近くに居ついたカレイなどは個人商店か。才覚ひとつで太れるが、あたりが生きづらくなっても逃げ場がない。
鱼里也有所谓“十鱼十色”处世形式,倘若成群结队游弋在大海之中的金枪鱼及沙丁鱼是移动一族的话,那么深居在接近大洋底部的比目鱼(Righteye flounder)或许该称之为个体小商店了吧。尽管自己吃饱全家不饿,可是,如果周边生存环境变糟糕了的话,那就将连退路都不存在了。
福島県沖でとれたアイナメ、ヒラメ等の底魚から、国の基準値を超す放射性セシウムがいまだに検出されている。放射能はしつこい。福島の漁師たちは、汚染調査のためだけに空しく船を出しているそうだ。
从福岛县近海区捕获的大泷六线鱼(Hexagrammos otakii)、牙鲆(Paralichthys olivaceus)等深海鱼身上现在又检测出了超过国家标准值的放射性物质铯。看来放射性物质真的很难缠。据说,福岛的渔民们派出空船就是为了进行污染状况的调查。
よからぬ物を取り込んだプランクトンが海底に沈み、ゴカイや小魚を介して底魚に至る。セシウムはいずれ排出されるが、餌が汚れている限り魚の受難は続く。海底の土はあまり動かない。陸地のような除染も難しいという。
那些吸收了恶性物质的浮游生物下沉到海底,然后通过蛤蚧及小鱼进入了深海鱼的体内。尽管铯元素总有一天将排出体外,但是只要食饵遭到污染,鱼类的灾难就将持续不断。海底的土地是不会移动的,据说,类似陆地这样的除污也极为困难。
〈鮟鱇の骨まで凍ててぶちきらる〉加藤楸邨(しゅうそん)。底魚の宝は旬のアンコウだ。幸い基準値を超えた例はないが、大食らいの胃袋が気になる。確か国語の授業で、吊し切りを描いた村野四郎の詩「さんたんたる鮟鱇」を知って以来、悲しい魚と思うようになった。