三船敏郎さん演じるやくざ者は胸を患っているのに、仁義大事で養生に身を入れない。志村喬さんの医師が叱(しか)りつけた。「仁義なんていうものは悪党仲間の安全保障条約さ」
三船敏郎扮演的无赖汉得了肺病,却因为重义气而不能安心养病。对此,志村喬扮演的医師严加申斥:“所谓义气者,狐群狗党的安全保障条約也”
映画「酔いどれ天使」(黒沢明監督)のひとこまである。世間には志村流の定義がぴったりくる仁義もある。後ろ暗い秘密を互いに固く守りあう談合仲間がそうだろう
这是电影《泥醉天使》(黑泽明导演)的一个片断。现实社会上竟也有与志村式定义完全相符的义气。互相坚守着不可告人之秘密的串标同伙应当属于此类吧。
その結束が乱れはじめたらしい。名古屋市の地下鉄工事をめぐる談合事件でゼネコン5社が公正取引委員会から刑事告発されたが、談合を自主申告、いわば“自首”して出た準大手のハザマは告発を免れた
但是,这种团伙似乎开始内讧了。围绕名古屋市地鉄工程串标事件,5家综合工程公司受到公正交易委员会的刑事起诉,而主动坦白串标事实即所谓前往“自首”的准大型工程公司ハザマ却免遭起诉。
自主申告の制度は密室の謀議を暴く武器として、昨年1月の独占禁止法改正に伴って導入された。自主申告による告発の免除はゼネコン業界ではハザマが初めてとなる
自首制度,作为揭发阴谋的武器之一,是在去年1月《禁止垄断法》修正之同时,被采用的。在综合工程业界,因自首而产生的起诉免除,ハザマ公司是首例。
業界には衝撃が走ったようで、中堅ゼネコンのある幹部は「談合に加わりながら、密告して自社だけ告発を逃れるのはずるい」と語っている。仁義にもとると言いたいのだろう。この幹部氏には志村医師からよく叱ってもらうしかない
这似乎给业界带来很大打击,一主要综合工程公司的负责人说:“参与串标,却先行告密,只保住自己免受起诉,实在狡猾”。他是想说,自首行为有悖于义气吧。对这位负责人,只有请志村医師将之大骂一通了。
やくざ者は死ぬ。彼とは好対照に、養生につとめた久我美子さん演じる女学生が医師を訪ね、「はい、卒業証書」と完治のレントゲン写真を受け渡す場面で映画は終わる。ゼネコン業界が談合病の卒業証書を手にする日はいつだろう。
无赖汉要死了。与之成为鲜明对比的是,久我美子扮演的注意养病的女学生,她拜访了医生,听到医生对她说:“给,你的毕业证书”,而后,她从医生手里接过痊愈的X光片……电影就这样结束了。综合工程业界何时能拿到“串标病”的毕业证书呢?