電話の受け方のポイント
(1)担当者や他部署に廻す時
用件を聞いた後、担当者や他の部署に廻したほうがよいと判断した場合は確実に廻さなければならない。用件によってどこに廻していいかはっきりしないときは、そのまま廻すとたらい回しになる恐れがある。用件をメモしておき、調べてから折り返し返事するといって、いったん電話を切る。人によっては廻してもらいたくないという場合もあるので、「その件につきましては広報課が担当しております。よろしければ、そちらにおつなぎいたしましょうか」と、相手の意向を確かめてから廻す。また廻す際に担当者に簡単に用件を説明しておくと、客に用件を何度も言わせずにすむ。
(2)社外の人には、伝える情報に注意する
社外の人には必要以外の情報は伝えない。例えば上司の外出先や、誰と会っている、何の会議に出席しているなど、上司の行動を詳しく話してはならない。
次はその悪い例と、よい例である。
悪い例
「まだ、出社しておりません。」(さぼっているような印象を与える)
「ゴルフコンペに出ておりまして、本日は戻って参りません。」
良い例
「○○は只今席をはずしております。戻りましたら、こちらからご連絡をいたしましょうか。」
「○○は出張中で本日は戻って参りませんが、よろしければ伝言を承りましょうか。」
(3)取り次ぐときは、必ず相手の名前と所属を聞く
どこの誰かいわない電話は、原則として取り次がない。
名指し人が面談中や会議中の場合は、取り次がないのが原則である。ただし前もって面談中でも取り次いでほしいと指示を受けている場合、電話が市外通話や国際電話の場合は例外となる。その時はすぐ名指し人に知らせ、電話に出るかどうか判断してもらう。
(4)名指し人が不在のときは、先にそれをいう
「どちらさまでしょうか」と尋ねた後、「ただいま○○は会議中で、おつなぎできません」というと、自分と話したくないための口実と思われかねない。「○○は会議中ですが、どちらさまでしょうか」というほうがよい。
すぐ名指し人が出られず、待ってもらう場合、「只今席を外しておりますので、少々お待ちください」「他の電話に出ておりますが、すぐに終わると思いますので、少しお待ちいただけますか」と、待たせる理由を告げて、電話を保留する。
(5)いったん電話を切ってもらう時
名指し人が不在の時や、すぐには出られそうにないためいったん切ってもらう場合は、「戻りましたら、こちらからご連絡するよう申し伝えます」、「他の電話に出ておりまして、長くなりそうですので、いったん切ってお待ちいただけますか。折り返しこちらからお電話いたします」といい電話を切ってもらう。後で電話するよう名指し人への伝言を忘れない。
(6)電話で頼まれた用件はすぐ処理する
伝言を受けた時は、走り書きのメモを電話メモ用紙に書き移す。その時伝える相手にふさわしい言葉づかいと敬語に直して、分かりやすく丁寧に記入する。
予約を受けたのであれば、すぐスケジュール表に記入する。資料を送ってほしい、と頼まれたなら、ただちに手配するなど、用件は迅速に処理すること。