基礎知識編
1.お じ ぎ
接遇の基本動作となるおじぎの意味を理解しよう
①浅い礼(会釈)
同僚や社内ですれ違った上司や来客に行う礼。背筋を伸ばした状態で15度が基本。
②普通礼(敬礼)
特別な上位の人、冠婚葬祭、謝罪などで行う最も深い礼。約3呼吸の速度で45~50度が基本。
③深い礼(最敬礼)
特別な上位の人、冠婚葬祭、謝罪などで行う最も深い礼。約3呼吸の速度で45~50度が基本。
2.敬 語
敬語使いのポイントと使い分けを覚えておこう
●呼称の使い分け
尊敬語
謙譲語
行く
行かれる
いらっしゃる
まいる
あがる
うかがう
来る
おいでになる
お越しになる
みえる
いらっしゃる
まいる
言う
言われる
おっしゃる
申す
申し上げる
聞く
聞かれる
お聞きになる
うけたまわる
お聞きする
拝聴する
自分のことは「わたし」「ぼく」ではなく「わたくし」が基本。自社の呼称も「うち」ではなく「わたくしども」「当社」と言うように。
相手に対する言い方は、役職のない先輩や同僚には「○○さん」、上司に対しては「○○部長」など役職名で呼ぶ。社外の人や目上の人に「あなた」はタブー.「○○様」と丁寧に。社外の人に対して社内の人の話をする時は呼び捨てで。他社の社名には「○○様」と「様」をつけて丁寧に呼ぶ。
3.会話フレーズ
人とのコミュニケーションに於いて最も大切なのが会話。
その基本的なフレーズを習得して活用しよう!!
挨拶する
質問する
辞去する
いらっしゃいませ。
いつもお世話になっております。
ご無沙汰致しております。
お待たせ致しました。
少々お伺いしたい事があるのですが。
どのようなご用件でしょうか。
本日はお忙しい所お邪魔致しました。
承知する
確認する
名前を尋ねる
かしこまりました/承知致しました。
承りました。
それで結構でございます。
もう一度おっしゃって頂けますか。
(これで)いかがでしょうか/よろしいでしょうか。
大変失礼ですが何とお読みするのでしょうか。
感謝する
断る
名刺を頂く
大変ありがたく(うれしく)存じます。
お陰様で○○できました。
ありがとうございます。
恐れ入ります。
(大変まことに)残念ですが、○○致しかねます。
私の一存では決められませんので(上司に相談して)
頂戴致します。
謝罪する
答えられない
時間を頂く
申し訳ございません。
失礼致しました。
ご迷惑をお掛けいたしました。
わかりかねますが。
存じませんので、お答えいたしかねますが。
お手すきでしたら(ご都合が宜しければ)少々お時間を頂けますでしょうか。
依頼する
反論する
恐れ入りますが(お手数ですが)○○して頂けますでしょうか。
申し訳ありませんが○○をお願い出来ますでしょうか。
ごもっともですが(おっしゃる通りですが)
4.自己紹介
職場での第一印象を決める大切なポイントが自己紹介。
嫌味にならないように自分自身をアピールし、やる気をみせよう!!
①配属部署と氏名をハッキリと言おう
「○○部に配属されました、島根太郎と申します」
Point
長々と語りすぎないよう要点をまとめて。また、これまでの経歴での自慢話は控えよう。
②これまでの経歴を簡略して述べ、これからの仕事にかける意気込みをイキイキと語る
Point
長々と語りすぎないよう要点をまとめて。また、これまでの経歴での自慢話は控えよう。
③最後に指導や協力を仰ぐ言葉で締めくくる
Point
最初から最後まで言葉使いは丁寧に!!が基本
5.上司とのやりとり
職場での第一印象を決める大切なポイントが自己紹介。
嫌味にならないように自分自身をアピールし、やる気をみせよう!!
①上司から指示を受けるとき
②上司に報告する時
■タイミングよく報告
上司に「あの件はどうなった?」と聞かれる前に、指示が完了したら直ちに報告しよう。但し、今話して良いかどうか、上司の都合を聞いてから話をするようにする。
■仕事が長引くような場合は、中間報告が絶対必要
約束の期限までに出来そうにない時も、即刻上司に報告をして、指示を受ける。
■報告は簡潔に
まず最初に結論を述べ、次に原因、経過の順で。前もって報告事項をまとめる習慣をつけよう。
■指示は最後まで聞き、質問があるようならその後で。
■指示を受けるときは、必ずメモをとる
「なにをなぜいつ/いつまでにどこでだれがどうやって」を確実に把握する。
■曖昧な返事はしない
出来そうもない時は、状況をきちんと説明し優先順位などの判断を仰ぐ。
■指示の要点は繰り返して確認する事を忘れずに
聞き漏れや、聞き間違いがあっては時間のロスにつながります。
Point
悪いニュースほど早く伝える事が大切。仕事上のミスは素直に認め、早めに上司に報告をして指示を仰ぐ事。仕事が遅れそうな時も同様。期限直前になって「できません」と報告を受けても上司は対処のしようがない。
社会人重要マナー(2)
接客(対応)編
会社には様々なお客様が訪れます。正確丁寧迅速親切公平そして知識など、これらの気配りの行き届いた会社にお客様は良いイメージを持つもの。場面に応じた望ましいマナーを身に付けるとともに、各動作の裏にある心と意味を感じる事も大切。
1.お客様を迎える
お客様の立場にたった対応を心掛ける事が大切
①訪問の申し入れを受けた場合
電話などで訪問の申し入れを受けた時は、訪問の日時用件人数おおよその所要時間などを確認する。
②事前準備
打ち合わせに必要な書類などは事前に準備。応接室や会議室の予約も忘れずに。
③お客様を迎える
お客様がみえたら感じ良くお迎えします。基本的に立ち上がって笑顔で
「いらっしゃいませ」
と一礼。自分への来客ではないからといって、見て見ぬふりをするのは×。気付いた人がすぐに応対する。
④自分への来客の場合
上司との打合せ中や会議中でも一言断ってからすばやく応対しよう。やむをえずお客様をお待たせする場合も、本人が顔を出してお詫びをするか、席を外せない場合は代理の人にその旨を伝えて貰う。
2.取り次ぎ
自分への来客ではないからと言って無愛想な応対はNG.
全てのお客様を大切に考える公平な応対である事が大事。
①誰が誰に何の用件で
「失礼ですが、どちら様でしょうか」
と丁寧に社名名前用件約束の有無などを尋ね、担当者に取り次ぎます。担当者が接客中や会議中などで口頭で伝える事が出来ない場合は、メモで知らせ指示を仰ぐ。また、複数でお越しの場合は
「○名様でお越しです」
と伝えた方が親切。
②お客様にお待ち頂く場合
担当者が近くに居ない場合は、お客様にお待ち頂く事になる。そんな時は
「ただいま○○を呼んで参りますので、しばらくお待ち下さい」
と言って手近な椅子を勧めるなどの配慮が必要。お客様を案内する場所などを担当者に確認してから誘導する。
3.案内誘導の流れ
お客様を案内する時には、どちらに案内するのかを伝え、
お客様を不安にさせない心遣いが必要。
①廊下では
お客様の少し斜め前を歩いて誘導する。お客様には廊下の中央を歩いてもらい、歩く速度もお客様に合わせる。
②階段では
上りの場合は、自分がお客様の後ろにつき、下りは自分が先にたって降りる。この時、お客様を見下ろす位置にならないよう心掛けよう。
③エレベーターでは
乗るときも降りるときもお客様が先です。ただし、人数が多い場合などは自分が先に乗り「開」ボタンを押して、ドアが閉まらないよう配慮しよう。
④応接室に案内
まずドアをノックする。押し開きのドアの場合は自分が先に入り、体の向きを変えて「どうぞ」と中に招き入れる。手前開きの場合は、先にお客様を通してから入り、上座を勧める。退出する際の挨拶を忘れないようにしよう。
⑤お茶だし
お茶を出すときは
「失礼します」
とお客様に一礼してから。おぼんは、サイドテーブルに一旦置き、茶托を両手で持ってお客様の前に。
⑥見送り
担当者との面談が終わってお客様が帰るところを見かけたら
「ありがとうございました」
とお客様が見えなくなるまで見送ります。エレベーターの場合は、挨拶の後にエレベーターが閉まるまでお辞儀をしたまま見送ります。
※タイミングに注意