~ところ」と「~ばかり」の相違に関して、まず「~ところ」は形式名詞であり、その意味の一部が「~ばかり」と対応しているということを確認しておきましょう。
关于“~ところ”と“~ばかり”的区别,我们首先要确认“~ところ”是个形式名词。我们只是比较“~ところ”和“~ばかり”之间容易混淆的部分。
即将开始做便当。
正在做便当。
刚刚做完便当。
「~ところ」は上述のように、一つの動作の前、最中、後のいずれをも捉えることが可能です。これは、「ところ」という名詞が、もともとは「場所?場面」という意味を持ち、それが形式名詞として用いられるときにも残っているからでしょう。すなわち、形式名詞の「ところ」は、「場所」という意味がメタファーとして「時間」の把握に対して用いられたものであると考えられます。
如上所述,“~ところ”这个词,可以捕捉到一个动作发生前、进行中、发生后的情景。 “ところ”这个名词,原意是“场所、场面”。当它作为形式名词,仍然保留了它的本意。也就是说,形式名词“ところ”的“场所”的意思,作为一种隐喻用在了动作发生的时间上。
連体修飾において「できたばかりの弁当」と言えるにもかかわらず「できたところの弁当」と言えないのも、このことと関わりをもつと思われます。「~ところ」は、動作の前、最中、後のどの場面を取り上げているかを主眼とする表現ですので、連体修飾には不向きな表現だとは考えられないでしょうか。このことは以下の例文にも反映されています。
尽管我们也可以说 “できたばかりの弁当(刚刚做好的便当)”,但是一般不说“できたところの弁当”。 因为“~ところ”主要是着眼于动作进行到哪个阶段,是动作进行之前、动作进行中、还是动作完成之后 ?但也不会认为作定语就不恰当。以下的例句可以反映这一点。
弁当ができたところです。
弁当ができたばかりです。
二つの文を比較した場合に、後者はむしろ「弁当はできたばかりです」と、「ガ」ではなく「ハ」を用いるほうが自然ではないでしょうか。すなわち、「~ばかり」の文においては、「ハ」を用いて「弁当について述べると……」のように「弁当」を主題としてそれについて叙述することがより自然であると思われます。「~ところ」を用いた文は、いわゆる「現象文」といわれるもので、出来事をまるごと提示する文です。このことも、「ところ」の本来の意味に拠るものだと言えます。
这两句话中,后面一句“弁当ができたばかりです。”中的“が”改为“は”,变成“弁当はできたばかりです”这样不是更加自然么?也就是说,在“~ばかり”的句子里,用“は”提示的话,就有“就便当来说……”以“便当”为主题,然后进行叙述,这样更加自然一些。用“~ところ”的句子,是一种“现象文”,可以完整地提示事件。这个作用可以说是从“ところ”本意而来的。
以上のことから、「~ところ」を用いた文では動作のほうに視点が置かれているのに対して、「~ばかり」を用いた文では動作に伴う物(名詞)のほうに視点が置かれていると言えるかと思われます。
从以上的解释中可以得出,用“~ところ”的句子是把视点放在了动作上,而用“~ばかり”的句子是把视点放在伴随着动作的名词上。