拝啓 春近しの気配が感じられる今日このごろ、いよいよご健勝のこととお喜び申しあげます。いつもご無沙汰ばかりで申しわけありません。
さて突然ですが、長女花子は今春東部大学を卒業いたす予定のところ、今年は各企業の女子の求人が少なく、いまだに就職が決まっておりません。
つきましては、誠に勝手なお願いではございますが、どこか適当な会社をご存知ではないかと思い、お手紙を差しあげる次第です。
特別な技能、資格も持ち合わせておりませんので、職種に条件はないと、本人は申しております。
お顔の広いあなた様をお頼みし、勝手ながらお願い申しあげます。
敬具
「あなたに頼るしかない」といった気持ちを率直に、条件をつけるべきではなく、白紙委任の姿勢を。 |