日本語教師としてとても困る質問の一つに「日本」の正しい読み方は「にほん」か「にっぽん」かどちらですか…である。うーん、確かに困ってしまう。基本的にはどちらでもいいですよであるが、「日本語」は「にほんご」と教えているので日本語教師としてはやはり「にほん」のほうが主流である。
作为日语教师很头疼的一个问题是,「日本」的正确读法是「にほん」还是「にっぽん」呢……。嗯,确实很难区分。基本上来说两者都可以用,但作为一名日语教师,一直教大家「日本語」=「にほんご」,果然「にほん」的发音才是主流。
でも確かに両方とも使われているので日本語学習者にとってこの使い分けはとてもややこしい。あまりそんなこと気にしなくていいですよ…であるが、上級者になると国名が二つあるのはおかしいですよね、正式にはどちらですか…と鋭い質問をしてくる。
但这两个发音又确实都在使用,对于日语学习者来说,这个区分还是比较麻烦的。虽然不必过分纠结于这件事,但一旦日语进阶到高级,学生就会提出这种尖锐的问题——国名有两种读法很奇怪,到底正式说法是哪个呢?
我々日本人はこんなことあまり気にしていないが、使い分けているのも事実である。子供のころ「日本人」は「にほんじん」、でも「富士は日本一の山」は「にっぽんいち」と教わったような気がする。歴史を調べてみると「にほん」と「にっぽん」の両方の読み方はなんと奈良、平安時代から始まったようで、それが現在までずっと続いており、昭和初期に「にっぽん」に統一しようとする動きがあったとされているが、法的制定には至らなかった。
日本人不太在意这种问题,但在区别使用也是事实。孩童时代就被告诉「日本人」念「にほんじん」,「富士は日本一の山」读作「にっぽんいち」。我试着查了下历史记录,「にほん」和「にっぽん」两种读法均是从奈良、平安时代开始一直持续到现在的,昭和初期有统一成「にっぽん」的动向,但最终没有依法制定。
そして2009年6月に「両方とも広く通用しており、どちらか一方に統一する必要はない」とする答弁書を決定した。要するに政府として「にほん」も「にっぽん」もどちらでもよろしい、と初めて正式に閣議決定したのである。日本語教師としてはとても画期的な正式決定である。
2009年6月某答辩书通过决议——“两者都被广泛使用,所以没有必要统一成一种说法”。总言之就是说,日本第一次正式通过内阁会议决定,作为政府名称「にほん」和「にっぽん」两者都能使用。对日语教师来说这个正式决定也具有划时代的意义。
確かに日本人は昔から両方をうまく使い分けてきたのだからいまさら一つに決める必要はなく、この決定は至極当然であろう。日本語教師としても今まではちょっと声を小さめに「どっちでもいいですよ…」であったが、これからは声を大にして「にほん」も「にっぽん」もどちらも正しいですよと言えるのだからとても教えやすくなった。
确实,日本人从很早开始就能把这两种读法很好地区分使用,没必要到现在再统一成一种说法,这个决定是很理所当然的。作为日语教师之前只能底气不足地说“两者都可以使用……”,但今后可以大声地告诉学生「にほん」和「にっぽん」两个都正确。所以再回答这个问题就简单多了。
この決定を上級者に話すとすかさず日本の国名もどちらでもいいのですか…。日本のお札には「NIPPON」と書かれているので「にっぽん」が正式だと思っていましたが…、どちらかに決めたほうがいいのでは、とちょっとけげんな顔をした。いかにも日本らしいあいまいな決定と思えたのであろう…。
我把这个官方决定告诉了学生后,学生马上露出诧异的表情问到“日本的国名也是两种读法都行吗……。在日本的纸币上写着「NIPPON」,所以之前觉得「にっぽん」是正式说法呢。决定一个正式说法不是比较好吗”。这个暧昧的决定实在是像日本的作风……。
国名に関していろいろな方に聞いてみるとやはり多くの方は「にほん」である。でも年配の方には「にっぽん」のほうがしっくりくると…、確かに世代によってもかなり異なっているようである。
关于国名的问题,我咨询了很多人。多数人还是认为「にほん」比较常用,但是一些年长者认为「にっぽん」比较合适。确实不同年龄段的人有很大差异。
ではその使い分けをどう説明するのか。有名なところでは「日本橋」である。東京はであり、大阪は「にっぽんばし」である。これは固有名詞であるから覚えればいいのだが…。もちろん個人差や方言などにもよるが、「日本酒」などは何となく「にほん」のほうが落ち着く感じがする。でも「日本代表」となると「にっぽん」と発音したくなるし、ましてスポーツの応援などは「にっぽん」のほうが気合が入る。確かに使い分けている。
但是两种名称该如何区别使用呢。有个有名的地方叫「日本橋」。东京人叫它「にほんばし」,大阪人叫它「にっぽんばし」。这是个专有名词所以记住就行了……。当然也有个人差别或方言上的不同,「日本酒」总觉得读作「にほん」比较协调,到了「日本代表」,不由自主的就想读成「にっぽん」。况且在体育比赛的应援中,「にっぽん」的发音比较有气势。两种读法像这样在被人们区分使用着。
これからは「日本晴れ」などもその日の気分で「にっぽ」と「にほん」を使い分けていいですよ、と堂々と言えるので、日本語教師とすれば大助かりである。
今后我可以堂堂正正的告诉学生,说到「日本晴れ」等词的时候可以根据当天的心情区别使用「にっぽ」和「にほん」。这对日语教师来说真是帮了大忙了。