むかしむかし、長崎の町に、とてもひどい流行病が広まりました。
很久很久以前,长崎镇上蔓延着一种很严重的流行病。
それにかかると高熱が何日も続いて、体中に紫のはん点が出来て、そして苦しみながら死んでいくのです。
染上这种病的话,会连续几天高烧,身体中会有紫色斑点,而且会痛苦得死去。
おそろしい事に、この病は病人から家族へ、家族から近所の人へ、近所の人から町中へと広がっていきました。
可怕的是,这种病会从病人传向家里人,再从家里人蔓延到附近的人,再由附近的人蔓延到镇上。
そのために毎日、町のどこかで葬式がありました。
因此,每天镇上都有葬礼。
ある晩の事、町に住む太一(たいち)という男が不思議な夢を見ました。
有一天晚上,住在镇上一个叫做太一的男子做了个不可思议的梦。
一体のお地蔵さまが、太一の枕元に立って、「わしは、浦上川(うらがみがわ)に捨てられておる石地蔵じゃ。長い間、わしは捨てられたまま。もしわしを拾ってくれて、まつってくれるなら、町の病をなくしてやろう」と、言ったのです。
一位地藏菩萨站在太一的枕边说道:“我是被浦上川丢弃的石地藏。很长时间了都这样被丢弃着。如果能把我捡回来,并且供奉起来的话,镇上的病就能治愈了。”
次の日、太一は半信半疑で、浦上川へ行ってみました。
第二天,太一就半信半疑得去了浦上川。
「本当に、あるのかな?」
“真的有吗?”
川に入ってあたりを探してみると、本当に夢枕に立った石のお地蔵さまが捨てられているではありませんか。
到河里搜了一下,那不正是梦里面出现的被丢弃的石头地藏菩萨嘛。
「これだ!」太一は、さっそくお地蔵さまを家に持って帰ると、ていねいにおまつりしました。
“就是这个啊!”太一立刻把地藏带回家,小心翼翼得供奉起来了。
するとその日から、町の流行病が消えていったのです。
自从那天之后,镇上的流行病就消失了。
「よし、これで一安心だ」しかしそうなってくると、太一はお地蔵さまのおまつりをしなくなったのです。
“好了,这就放心了。”可是这之后太一就不再供奉地藏菩萨了。
するとまた、病気になる人が増えてきました。
于是染病的人又增加了。
「これは、きちんとしたお寺にまつった方がいいだろう」
“这样的话建个寺庙供奉比较好吧。”
こうしてお地蔵さまは近くの福済寺(ふくさいじ)というお寺に安置され、それ以来、流行病はうそのようになくなったのでした。
于是就把地藏菩萨供奉在了附近的福济寺里,之后,流行病就消失了。
今でも町の人々はこのお地蔵さまの御利益(ごりやく)に感謝して、毎年四月二十四日に盛大なお祭りをするそうです。
据说即使现在镇上的人为了感谢地藏菩萨的恩惠,每年四月二十四日都会举行盛大的祭祀。