むかしむかし、あるところに、つきたてのぬくぬくのおもちが大好物なおじいさんがいました。
很久很久以前,在某个地方,有个老爷爷很喜欢刚做出来的热乎乎的年糕。
けれどもおじいさんは村一番の貧乏なので、お正月がきても、もちなど食べることが出来ません。
可是老爷爷是村子里最穷的,所以就算是过年了也吃不了年糕。
ある日の事、おじいさんは仕事の帰りに、山道のお地蔵さんの前で腰を下ろしました。
有一天,老爷爷工作回来时坐在山路上的地藏菩萨前。
「ああ、ぬくぬくのもちが食べたい」おじいさんがためいきをつきながらそう言うと、誰かがおじいさんの言葉をまねして言いました。「ああ、ぬくぬくのもちが食べたい」
“啊,好想吃热乎乎的年糕啊。”老爷爷叹着气这样说。这时,不知道谁模仿老爷爷的话说道:“啊,好想吃热乎乎的年糕啊。”
「だれだ?」おじいさんがふりむくと、そこにはお地蔵さんしかいません。
“是谁?”老爷爷回头看,可是那里只有地藏菩萨。
「何と、お地蔵さまがしゃべったのか?……いや、そんなバカな。石のお地蔵さまが、『ああ、ぬくぬくのもちが食べたい』などと言うわけが」
“不会是地藏菩萨在说吧????不是,我在犯什么傻。石头地藏菩萨怎么会说什么‘啊,好想吃热乎乎的年糕啊’。”
そう言ったとき、ふたたびお地蔵さんが言ったのです。「ああ、ぬくぬくのもちが食べたい」
正这样说的时候,再次响起了地藏菩萨说的话:“啊,好想吃热乎乎的年糕啊。”
「ひゃー!お地蔵さまが、本当にしゃべった!」びっくりしたおじいさんはお地蔵さんを持って帰ると、村のみんなにその話をしました。
“哎呀!真的是地藏菩萨在说话啊!”老爷爷大吃一惊,抱着地藏菩萨回去,把这事告诉了村民。
しかし、村人たちは、「なにをバカなことを。石の地蔵さんが、もの言うてたまるか」と、誰も本気にしてくれません。
可是村民们却说:“你在说什么蠢话。石头地藏菩萨怎么可能会说话呢?”谁都不相信他。
「ようし、それなら見せてやる」おじいさんはみんなの前で、お地蔵さんに向かって言いました。「ああ、ぬくぬくのもちが食べたい」
“好,那就让你们见识一下。”老爷爷在大家面前对着地藏菩萨说道:“啊,好想吃热乎乎的年糕啊。”
するとお地蔵さんも、さっきと同じようにおじいさんのまねをして、「ああ、ぬくぬくのもちが食べたい」と、言ったのです。
这时,地藏菩萨像刚才那样模仿老爷爷说道:“啊,好想吃热乎乎的年糕啊。”
この話を耳にした庄屋さんが、「ものを言う地蔵さんとは珍しい。どうかわしに、その地蔵さんをゆずってくれないか」と、大金でこのお地蔵さんを買ってくれたので、おじいさんはぬくぬくのおもちをいつでも食べられるようになったと言う事です。
这话传到了村长的耳朵里:“会说话的地藏菩萨很珍贵。请把那地藏菩萨让给我吧。”于是,就用一大笔钱买了地藏菩萨,而老爷爷在不管什么时候都能吃到热乎乎的年糕了。