5. 山口さんが広田先生の研究室へ行きます。
広田: はい。
山口: あのう、山口です。
広田: どうぞ。
山口: 失礼します。
広田: あ、この間のレポートね。えーと、うん、着想はまあ、いいと思うんだけど...この題はちょっとね。
山口: はあ。
広田: 「終身雇用制」というだけではねえ。
山口: はあ。では、「終身雇用制の崩壊」ではどうでしょうか。
広田: その方がいいんじゃないかな。内容がよくわかって。
山口: じゃ、そう変えます。
広田: 終身雇用制が崩れてきたことと、OA化を関連付けた点はいいと思うよ。
山口: そうでしょうか。
広田: うん、おもしろいと思うよ。
山口: ありがとうございます。
広田: でもねえ。この結論はねえ。
山口: はあ。
広田: 「終身雇用制」はこれで終わりだというのはねえ。
山口: はあ。
広田: うん、雇用の問題はもっと複雑でしょう。
山口: わかりました。もう一度よく考えてみます。
広田: それから、この漢字、違うんじゃない?
山口: あ。
広田: これは「門」じゃなくて...
山口: すいません。中に口があるほうの「問」です。
広田: ほかにも誤字が結構あるよ。気を付けないと...
山口: すいません。
広田: じゃ、ま、がんばって...今日言ったところ、もう一度考えてみて。
山口: はい。ありがとうございました。