昔、ある高僧のところへ年始に来た男が、何か書いて下さいと頼んだ。僧はさらさらと「親死に、子死に、孫死ぬ」と書きつけた。男が怒ると僧は静かに「親が死んでから子が死ぬ、子が死んでから孫が死ぬのがいいので、逆になったら大変なことだ」
从前,某高僧处来了个拜年的人,祈求他写点什么。僧人刷刷刷写下了几个字“父死、子死、孙死”。此人勃然大怒,而僧人则平静地说道,“父亲死后儿子死,儿子死后孙子死,因为这是正常的顺序,要是倒过来的话,那可不得了啊!”
男は納得して大事に持ち帰ったそうだ。以上は国語学の故金田一春彦さん が書いていた話だが、その「逆」を招く最たるものは戦火だろう。「平和な時には子が父の葬(とむら)いをする。しかし戦いとなれば父が子を葬(ほうむ)ら ねばならぬ」と、これは古代の史家ヘロドトスの書中にある。いま真っ先に浮かぶのはシリアだ
此人听从了他的话,郑重其事地捧回了家。以上是已故国语学家金田一春彦先 生先生记录下的一个故事,导致其中所说的“倒过来”最不得了情况的恐怕就是战火了吧。“和平时期,是儿子埋葬父亲,可是一旦发生了战争,就将是父亲埋葬儿子了”,这是古代的史学家希罗多德书中的一段话。如今,真的出现这种情况的是叙利亚。
内戦の死者は6万人を超えたと、年明け早々に国連高官が発表した。これまでは推計で数万人としてきたが、詳細な検証を踏まえて初めて明確にした
据联合国高级官员新年最新发表的消息称,内战造成的死亡人数超过了6万人。此前曾预估为数万人,这一次是基于详细核实后首次做出的明确结论。
うち5万9648人を実名でリスト化できたそうだ。大勢の子らの名があるに違いない。その名で呼ばれた短い生涯、残された小さい墓を思えば胸は痛む。若者も多かろう。戦火はもうすぐ2年におよぶ
听说其中的5万9648人有名有姓能够登记造册,可以肯定内含大量孩童的名字。当想到他们被此名称呼的短短一生以及留下的小小墓碑时,不免心中阵阵剧痛。年轻人恐怕也不在少数,眼看着战火延续已经快2年了。
発端は「アラブの春」だった。民主化要求を政府が力で押さえ込んだ。だが今や政府軍、反政府軍とも周辺国からの肩入れで戦っているようだ。イスラムの宗派が絡み合って、糸は容易に解けそうにない
起因就是“阿拉伯之春”这场运动,对于民主化的要求政府采用武力进行了镇压。然而,事到如今无论是政府军还是反政府武装力量都在周边国家的支持下相互交战。其中还纠缠着伊斯兰宗教各派势力,看来乱麻很难解开。
古今の独裁者の例にもれず、アサド大統領は自分が生き延びることしか頭にないらしい。そうするうちにも犠牲は膨らみ、幾十万の難民が流浪する。一刻も早い退陣しか、民衆に「平和な時」が戻る道はあるまいが。
与从古到今的独裁者并无二致,阿萨德总统的脑子里似乎只考虑自己如何继续执政下去的事。在他如此作为的同时,牺牲不断的扩大,几十万难民流离失所。看来只有他尽早退阵下野,否则民众绝不会有重返“和平”之路可走。