むかしむかし、一休さん(いっきゅうさん)と言う、とんちで評判の小僧さんがいました。
很久很久以前,有一个很聪明的小和尚叫一休。
その一休さんが、大人になってからのお話です。
这个故事发生在一休长大后。
ある年の春、ある村人が、捕まえた一匹のサルを殴りつけていました。
有一年春天,有个村民正在殴打一只抓来的猴子。
「これこれ、どうしてサルを殴るのだ?」一休さんがたずねると、村の男はなおもサルを殴りながら、「このサルが、うちの畑を荒らしたのです」と、言います。
“喂喂,为什么打猴子啊?”一休这样一问,村民一边继续殴打猴子,一边说道:“这个猴子啊,糟蹋了我的地啊。”
「なるほど。しかしサルも、じゅうぶんに反省したはず。荒らされた畑の作物はわたしが買い取るから、そのサルを許してはもらえないだろうか」
“原来是这样啊。可是这只猴子也应该反省过了啊。糟蹋了的农作物我买下了,所以放了这只猴子吧。”
「はあ。お坊さんが、そう言うのなら」一休さんは男にお金を渡すと、サルを逃がしてもらいました。
“哈。既然和尚你这么说了的话。”一休给了那个男人钱后,就把猴子放了。
サルにも助けられた事がわかるのか、サルは山へ逃げる前、一休さんに何度も頭を下げました。
猴子也好像知道自己被救了一样,在逃到山里去之前,向一休鞠了好几个躬。
「うむ。元気でな」
“恩。保重哦。”
それから何日かしたある日の夕方、一休さんがお寺の縁側(えんがわ)から夕焼けにそまる山々の景色(けしき)をながめていると一匹のサルがやって来て、葉っぱに包んだ物を差し出しました。
过了几天之后,有一天傍晚,一休在走廊里眺望被晚霞染了色的山景,这时一只猴子过来了,给了他一包用树叶包着的东西。
そのサルは、この前に一休さんが助けたサルです。
这只猴子就是以前一休救过的猴子。
「おや、これをわしにくれるというのか?ありがとう」サルの手から葉っぱの包みを受け取った一休さんが包みを開けてみると、中にはまっ赤にうれた野イチゴが入っていました。
“哎呀,这是给我的吗?谢谢。”一休从猴子手里接过叶子包裹,打开一看,看到里面放着红红的熟透了的野草莓。
「ああ、これはおいしそうだ。???ちょっと、お待ちなさい」一休さんは布袋にいり豆を入れてやると、サルはそれを受け取ってお寺の裏山へと消えていきました。
“啊,这个看上去很好吃。???等一下。”一休在布袋里装了煎豆后,猴子拿了布袋就消失在后山。
次の日、サルは昨日の布袋を一休さんのところへ返しに来ました。
第二天,猴子把昨天的布袋拿回来给一休。
「わざわざ持って来るとは、かしこいサルじゃ」一休さんがサルから布袋を受け取ると、布袋の中に何かが入っていました。
“还特地给我送过来,真是只聪明的猴子啊。”一休收下猴子拿来的布袋后,布袋里好像有什么东西。
一休さんが取り出してみると、中にはおいしそうなクリの実が入っています。
一休拿出来一看,发现里面装着看上去很好吃的栗子。
再び裏山へ帰って行くサルに、一休さんは満面の笑みを浮かべました。「恩と言う物を、よく知ったサルじゃ。人間には恩知らずな者もいるが、その様な人間はサルにもおとるといえるなあ」
对着又回到后山去了的猴子,一休满面笑容:“这猴子真是知道感恩图报啊。人类尚有不知道报恩的,这样的人真是比猴子还不如啊。”
それからのち、一休さんは若いお坊さんたちにこのサルの話しを通じて、恩という物の大切さを語ったという事です。
过了不久之后,一休向年轻的小和尚们讲述了猴子的事,向大家强调感恩这个东西。