むかしむかし、あるところに、とても力持ちのおじいさんがいました。
很久很久以前,某个地方有个力气很大的老爷爷。
おじいさんは大きなお寺の釣り鐘を一人で持ち上げたり、米だわらを何びょうもかついで歩く事が出来ました。
老爷爷能一个人举起寺庙的吊钟,也能扛着好几袋米走路。
それに相撲(すもう)がとても強くて、村の若者たちが一度に五人かかっても、たちまち投げ飛ばされてしまいます。
另外摔跤也很厉害,就算是一次性和五个村里的年轻人摔,也能将他们一下子甩出去。
ある日の事、このおじいさんのうわさを聞いて、本物の相撲取りがやって来ました。
有一天,听说了这个老爷爷的事情后,真正的相扑运动员找上了门。
相撲取りは、田んぼでウシを使っていたおじいさんにたずねました。「おい。この村には、相撲の強いじいさんがおるそうじゃが、知っているか?」
相扑运动员问在田地里用牛耕田的老爷爷:“喂。听说这个村里有个摔跤很厉害的老人家,你知道吗?”
「はあ、まだ誰にも負けた事のない、強いじいさんがいますよ」
“哈,是有个从没输给任何人过的很强的老人家哦。”
「何!誰にも負けた事がないだと?!じいさんのくせして、なまいきだ。わしがひねり潰してやる」相撲取りは、じまんの太い腕をブンブンと振り回しました。
“什么!从没输给任何人过?!老人家居然这么狂妄。就看我把他摔倒吧。”相扑选手呼呼地甩着引以为傲的粗壮的胳膊。
「ところでじいさん、その強いじいさんの家はどこだ?」
“不过老人家,那个很强的老人家的家在哪里啊?”
「はい、はい。今教えてあげますから、ちょっと待ってくださいよ」おじいさんはウシの後ろに付いている、大きな土掘り道具をはずしました。そしてウシをかつぎあげると、ヒョイと田んぼの外へ出したのです。
“好的,好的。我现在告诉你,你稍微等一下哦。”老爷爷把牛后面的挖土工具卸了下来。然后拴好牛,一下子跳出了农田。
「なっ???」相撲取りは、ビックリです。
“什么???”相扑选手大吃一惊。
それからおじいさんは、一人ではとても持ち上げられない土掘り道具を片手でつかむと、まるで棒切れみたいに振って言いました。「ほれ、あそこに木が三本見えるでしょ。その横に立っているわら屋根が、じいさんの家です」
然后老爷爷一只手举着那仅靠一个人根本举不起来的挖土工具,就像挥着半截木棍一样说道:“看,那里能看到三棵树吧。在那旁边的草屋就是老人家的房子。”
それを見て、相撲取りは急に怖くなりました。「そ、そのじいさん、そんなに相撲が強いのか?」
看了这之后,相扑运动员突然害怕起来:“那,那个老人家,摔跤真的那么厉害吗?”
「さあ?ついこの前は、大イノシシを片手で叩きつぶしたそうですよ。しかし、いくら強いと言っても、本物の相撲取りに相撲で勝てるかどうか。」
“怎么说呢?不久之前,听说不久之前,用一只手将大野猪打倒了。但是,再怎么强却不知道和真正的相扑选手比摔跤的话能否取胜。”
「 片手で、大イノシシを?」相撲取りは、すっかり弱気になってしまいました。「で、でも、じいさんは、いや、そのお強いおじいさんは、家にいるかな?せっかく行っても、いないとガッカリするから、また今度来る事にするよ。」
“一只手,将大野猪?”相扑选手一下子就没有了勇气,说道:“但,但是,老人家,不是,那个很强的老爷爷在家吗?好不容易来一趟,要是不在的话会很失望的。还是下次再来吧。”
するとおじいさんは、ニッコリ笑って、「大丈夫。そのじいさんなら、ここにいますよ」と、自分の顔を指さしました。
老爷爷听了之后笑着说道:“没关系。要说那老人家,就在这里啊。”然后指指自己的脸。
そのとたん、相撲取りはブルブルと震え出して、「うひゃーー!」と、あわてて逃げ出したそうです。
这时,相扑选手哆嗦着大喊了一声:“呜哇ーー!”,然后慌慌张张地逃走了。