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山的生命
清晨的山有清晨的生命,白天的山有白天的生命,傍晚的山又有其肃穆的傍晚的生命。山的形态不仅仅限于其起伏的棱线和阴阳向背,还在于其色彩,当日头转西便会呈现出令人目眩的魔术般的不可思议来。山顶部分会如同钢铁般地冰冷坚硬,而其他部分则如汽化了的色彩一般地透明,飘渺若逝。随着黄昏的临近,在暮靄四起的空气中,它那杳无声息、巍然耸立的身姿里,蕴藏着一种无穷无尽的平明的神秘感。
抬眼望去,在山峰八成高处,有一个小黑点,在静静地盘旋着。无疑,那是一只巨雕。定睛观瞧,只见它伸展开长长的双翅,纹丝不动,不惊动一点微尘,身躯微微倾斜,如同漂在水里旋涡中的一片枯叶一般,静静地悠然自得地盘旋着。奇怪的是,在你那大山看起来都仿佛是欲言又止的生命体似的眼中,这个真正的生物却好像是一个死了的东西。更何况那些散落在平原上的疏疏落落的农户村舍,与给人以生命感觉的大山相比,简直就是几处可怜的无机物罢了。
有岛 武郎 《出生的烦恼》
原文:
山の命
朝の山には朝の命、昼の山には昼の命があった。夕方の山には又しめやかな夕方の山の命がある。山の姿に、その線と陰日向とばかりでなく、色彩にかけても、日が西に廻ると素晴らしい魔術のような不思議を現した。峠のある部分は鋼鉄のように寒く硬く、又他の部分は気化した色素のように透明で消え失せそうだ。夕方に近づくにつれて、やはり煙り始めた空気の中に、声も立てずに粛然と聳えているその姿には、汲んでも汲んでも尽きない平明な神秘が宿っている。見ると山の八合目と覚しい空高く、小さな黒い点が静かに動いて輪を描いている。それは一羽の大鷲に違いない。目を定めてよく見ると、長く伸ばした両の翼を微塵も動かさずに、身体全体をやや斜めにして、大きな水の渦に乗った枯葉のように、その鷲は静かに伸びやかに輪を造っている。山が物言わんばかりに生きていると見える君の眼には、この生物は却って死物のように思いなされる。
況してや平原の処処に散在する百姓家などは、山が人に与える生命の感じに比べれば、惨めな幾個かの無機物に過ぎない。
有島 武郎 「生まれ出づる悩み」