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读故事,学日语《鱼服记》(3、4)

作者:大赛 文章来源:weilan.com.cn 点击数 更新时间:2015-9-10 15:29:53 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语




気がつくとあたりは薄暗いのだ。滝の轟(とどろ)きが幽(かす)かに感じられた。ずっと頭の上でそれを感じたのである。からだがその響きにつれてゆらゆら動いて、みうちが骨まで冷たかった。


ははあ水の底だな、とわかると、やたらむしょうにすっきりした。さっぱりした。


ふと、両脚をのばしたら、すすと前へ音もなく進んだ。鼻がしらがあやうく岸の岩角へぶっつかろうとした。


大蛇!


大蛇になってしまったのだと思った。うれしいな、もう小屋へ帰れないのだ、とひとりごとを言って口ひげを大きくうごかした。


小さな鮒(ふな)であったのである。ただ口をぱくぱくとやって鼻さきの疣(いぼ)をうごめかしただけのことであったのに。


鮒は滝壺のちかくの淵をあちこちと泳ぎまわった。胸鰭(むなびれ)をぴらぴらさせて水面へ浮んで来たかと思うと、つと尾鰭をつよく振って底深くもぐりこんだ。


水のなかの小えびを追っかけたり、岸辺の葦(あし)のしげみに隠れて見たり、岩角の苔をすすったりして遊んでいた。


それから鮒はじっとうごかなくなった。時折、胸鰭をこまかくそよがせるだけである。なにか考えているらしかった。しばらくそうしていた。


やがてからだをくねらせながらまっすぐに滝壺へむかって行った。たちまち、くるくると木の葉のように吸いこまれた。




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