今回も、新しい情報はあまり多くありません。前回のダイアログと同じ日、セイディがマイルズのためにお見舞いの贈り物をバスケットに詰めている真っ最中に、ターニャが尋ねてきます。彼女はターニャに何が起きたか、そして実はセイディが事故の朝、偶然マイルズと出会ったときの様子を説明します。この時点からマイルズとセイディの話が次第に一つにまとまりはじめ、今まで偶然出会うことで成り立っていた二人の関係が深まりを見せ始めます。
ギフトバスケット
Tanya: セイディ?…セイディ?
Sadie: 台所よ。
Tanya: ああ、そこにいたの。あら、そのバスケットは何?ジミーか誰かが送ってきたの?
Sadie: ううん、ちがうわ。私にじゃないの。2、3日前の事故、憶えてる?
Tanya: 橋のところであったやつのこと?
Sadie: そう、それ。
Tanya: 忘れるもんですか。あの事故のせいで仕事に行くのにほとんど2時間かかったのよ。あのとき出発してよかったわ。ギリギリで時間に間に合ったの。
Sadie: まあ、とにかく、廊下の向こうのお隣さん、マイルズさんなんだけど、憶えてる?
Tanya: うん、憶えてると思うわ。年配の、とても親切な人よね?
Sadie: そう。とにかく、彼のタクシーがあのアクシデントに巻き込まれたの。どうやら、軽い心臓発作を起こして、衝突しちゃったらしいのよ。ついさっき、彼の荷物を置きに来た彼の友人に聞いたばかりなんだけど。
Tanya: へぇー!恐ろしいわね。お見舞いに行こうとしてるの?
Sadie: まあ、明日退院だから、持って行こうと思って。
Tanya: 優しいのね。
Sadie: まあ、これぐらいしかできないと思うから。ほら、あの朝、私、彼と会ったの…あの事故の日、ランニングに出かけるときに。彼も丁度出かけるところだったの。誰か他の人の代わりに出るんだって言ってた。
Tanya: 不思議ね。そんなことが起きるなんて、奇妙なことじゃない?
Sadie: そう思う。えーと、これを包むの手伝ってくれる?もうすぐできるわ。
Tanya: いいわよ。