何かしてくれた人に、どうお礼を言いますか?
基礎編
保育所で
アンナ:こんにちは、小野です。
保育士:あ、サラちゃんのお母さん。サラちゃん、お母さん来たよ。
子ども:うん。
アンナ:すいません、お手数かけまして。
保育士:そんなにひどい熱じゃないんですけど、お顔が赤いしね。
アンナ:そうですね、ほんとに。
さ、サラちゃん、お医者さん、行こうね。
(子ども、おぶさる)
アンナ:ありがとうがざいました。
保育士:お大事にね。サラチャン、バイバイ。
子ども:バイバイ。
重要表現
(1)すいません、
(2)お手数かけまして。
相手がしてくれたことについて、時間や労力を使わせたことを謝りながら感謝を表す表現です。
(1)「すいません」は「すみません」の口語の表現です。謝る気持ち
とお礼の気持ちを表します。
(2)「お手数かけまして」は{尊敬語の「お」+「手数(を)かけまし
て」(「手数(を)かける」<他人に何かのために時間や労力を
使わせること>のマス形のテ形)}で、丁寧にお礼の気持ちを表す表現です。
( 1)(2)の順序を逆にして、「お手数かけまして、すいません」ということもあります。
ポイント
お礼の気持ちを、年上の人や関係の遠い人に、もっと丁寧に言う表現を覚えましょう。
応用編
自宅の居間。しゅうとめの友人の茶道の先生が来ている。
アンナ:ただいま。あ、いらっしゃいませ。
じゅうとめ:あ、お帰りなさい。アンナさん、こないだ(この間)話した沢さん。お茶の先生。
茶道の先生:こんにちは。おじゃましてます。
アンナ:はじめまして。アンナと申します。
しゅうとめ:この人なんですよ、お茶やりたいって言ってるの。
沢さん、おけいこ帰りに寄ってくださったのよ。
アンナ:ああ、そうですか。すみません、お忙しいところ、お越しいただきまして。ありがとうございます。
茶道の先生:いえいえ、どういたしまして。おけいこはね、堅苦しくないから、今度のぞきにいらしてみて。
アンナ:はい!ありがとうございます。ぜひ。
重要表現 (1)すみません、(2)お忙しいところ、
(3)お越しいただきまして。
年上や自分が世話になっている人などに、相手が自分のためにして
くれたことに対して丁寧にお礼を言うときの表現です。
(1)とても丁寧に言うときは、話し言葉でも「すみません」と言います。
(2)「お忙しいところ」は、「忙しい」に尊敬語の「お」をつけ、
「あなたはいそがしいのに」という意味の敬語表現です。
(3)[お越しいただきまして」は{「お越しになる」(「来る」の尊敬語)-「になる」}+「いただく」(「もらう」の謙譲語)のマス形
のテ形です。つまり「来てもらって」の敬語表現です。
(1)(2)(3)の順序を変えて、「お忙しいところ、お越しいただきまして、すみません」と言うこともあります
コラム 「お茶の出し方」
自宅にお客様がみえたとき、日本茶を出してみませんか。お茶の入れ方は4のコラムを参考にしてください。お客様が大人数であれば、お盆の上で茶托にお茶がこぼれないように、運ぶとき、茶碗と茶托は別々にしたほうがいいでしょう。2、3人の場合は、はじめから茶托に茶碗をのせて、お盆で運んでも大丈夫ですが、お茶を茶碗に注いでから茶托にのせるようにせてください。茶碗と茶托を別々にして運んだ場合は、テーブルにお盆を置いて、茶碗と茶托をセットしてから出してください。
お茶を出すとき、お客様から先に出し、家族は後です。お客様が複数のときは一番目上の人から順に出します。お菓子がある場合は、銘々皿に盛り、お菓子が先、お茶は後に出します。お客様から見て、お菓子が左、お茶が右になるように置きます。ただし、お客様の左側から出さなければならない場合、お茶が右になるように、お茶を出してからお菓子を後に出します。とても親しいお客様の場合はお菓子の種類によっては銘々皿ではなく一つの菓子鉢に盛り、テーブルの真ん中に出してもいいかもしれません。