スウェーデンのEricssonは,2004年第2四半期の決算を現地時間7月21日に発表した。売上高は326億クローナ(約43億4300万ドル)で,前年同期の276億クローナ(約36億7700万ドル)から18%の増収となった。純利益は53億クローナ(約7億600万ドル)で,前年同期の純損失27億クローナ(約3億6000万ドル)から黒字転換を果たした。1株当たり利益は0.33クローナ(約4セント)。前年同期は1株当たり損失0.17クローナ(約2セント)を計上していた。
Ericsson社によると,第3世代(3G)製品のリリース,GSM事業の継続的な拡張,EDGEへのアップグレードなどが売上高をけん引した。
受注額は331億クローナで,前年同期の283億クローナから17%成長。地域別にみると,イタリア,ロシア,東南アジア,ブラジルなどが成長し,西欧,アジア太平洋地域,中南米は安定した需要をみせた。北米は,事業者の整理統合が進み,短期的な設備投資の見通しが立ちにくかったため,前年同期比および前期比ともに,受注額が減少した。
「3G対応携帯電話機が増えたことで,3Gネットワークが拡大しつつある。当社は,WCDMA/CDMA2000で得たノウハウを活かし,各種サービスの提供とシステム強化に注力している。今後は,HSDPA機能を備えた『WCDMA Evolved』などの投入を通じて,3G分野でのリードを保つ計画だ」(Ericsson社社長兼CEOのCarl-Henric Svanberg氏)
粗利率は,生産体制の強化と多彩な製品構成が奏功し,前年同期の35.1%から47.8%へと改善した。また,融資前のキャッシュフローは43億クローナ。前年同期は51億クローナだった。「ワークフローの向上に努め,運転資金を削減しつつ売上高を伸ばすことに成功した」(同社)
なお,2004年第2四半期末時点における同社従業員数は5万700人で,前年同期の5万7600人から減少した。 |