漢字は多く二字以上結合して熟語として用いられるが、その場合、上下ともに音または訓で読むのが普通である。しかし、慣習として、上の字を音、下の字を訓で読む重箱(ジュウばこ)読みや、逆に、上を訓,下を音で読む湯桶(ゆトウ)読みという形もある。また、音でも訓でも読む熟語もある。 |
1.上下ともに音で読む熟語の例 |
愛情(アイジョウ) 海岸(カイガン) 学校(ガッコウ) 教育(キョウイク) 兄弟(キョウダイ) 決意(ケツイ) 言行(ゲンコウ) 権力(ケンリョク) 国家(コッカ) 産業(サンギョウ) 生徒(セイト) 天下(テンカ) 反省(ハンセイ) 風雨(フウウ) |
2.上下ともに訓で読む熟語の例 |
相手(あいて) 青空(あおぞら) 産声(うぶごえ) 産湯(うぶゆ) 得手(えて) 切手(きって) 毛糸(けいと) 声色(こわいろ) 手形(てがた) 野原(のはら) 花火(はなび) 人手(ひとで) 目上(めうえ) 夕凪(ゆうなぎ) |
3.重箱読みの熟語の例 |
縁側(エンがわ) 楽屋(ガクや) 客間(キャクま) 紺色(コンいろ) 献立(コンだて) 座敷(ザしき) 借家(シャクや) 職場(ショクば) 書棚(ショだな) 先手(センて) 台所(ダイどころ) 肉屋(ニクや) 本場(ホンば) 本箱(ホンばこ) 毎朝(マイあさ) |
4.湯桶読みの熟語の例 |
合図(あいズ) 雨具(あまグ) 初陣(ういジン) 大勢(おおゼイ) 株式(かぶシキ) 切符(きっプ) 組曲(くみキョク) 敷地(しきチ) 手製(てセイ) 場所(ばショ) 値段(ねダン) 身分(みブン) 見本(みホン) 結納(ゆいノウ) 夕刊(ゆうカン) |
5.音でも訓でも読む熟語の例 |
足下(あしもと、ソッカ) 市場(いちば、シジョウ) 初日(はつひ、ショニチ) 目下(めした、モッカ) |
他に、あて字であるが慣用語として定着しているものなどがある。
(例) 飛鳥(あすか)、田舎(いなか)、風邪(かぜ)、仮名(かな)、時雨(しぐれ)、相撲(すもう)、七夕(たなばた)、梅雨(つゆ)、名残(なごり)、息子(むすこ)、眼鏡(めがね)、紅葉(もみじ)…。 |