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2007年09月05日の「天声人語」
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作者:无盐 文章来源:贯通论坛 点击数 更新时间:2007-10-11 19:53:36 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语 |
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论坛讨论地址: http://www.kantsuu.com/bbs/dispbbs.asp?boardID=121&ID=147627&page=2 ローマの観光名所トレビの泉で、怪しい男を詰問したことがある。磁石つきの棒を水中に差し入れ、底の硬貨をすくい取っていた。「盗(と)れびの泉」である。男は捨てたものを拾っているだけさ」と首をすくめた。この道30年だという。 道ばたの1000円札は、他人の机上の10円玉よりつまみやすい。誰のものか分からないから、罪悪感のかんぬきが外れる。年金の泉にある金は本来、具体的な氏名と結びついた、つまみにくい金である。それが抜かれ続けていた。 社会保険庁の発足以来、職員が横領した保険料や給付金が1億4000万円を超すと発表された。収納を担った市区町村の職員も、別に約2億円をくすねていた。泉の周囲でザルを構える密漁者の姿が浮かぶ。 不良職員の懐に「消えた年金」である。中には数千万円かすめた者もいる。架空の人物の記録を何十年分も作る。被害者に未納の催促がいかないよう細工する。お役所仕事らしからぬ熱意にあきれた。しかも、これがすべてとは限らない。 お金が個人から役所に移ると持ち主の輪郭は曇る。匿名の魔力は、罪悪感を道ばたに転がす。だがその金は、肩越しに放ったコインではなく、国民が将来に託した「私金」だ。1円に至るまで、見えない糸で誰かとつながっている。糸を引きちぎり、とがめもなく退職した悪人がいる。 トレビの金は大掃除で集められ、慈善団体に渡る。2年前、泉の清掃員らが大量の硬貨を盗んで捕まった。年金ちょろまかしは、当事者の背信という醜さで、磁石男よりこちらに近い。 特雷维许愿泉的硬币,通过大扫除收集后交给慈善机关。2年前,许愿泉的清扫员们由于偷盗大量的硬币而被捕。侵吞退休金的,就当事人的背信、丑陋而言,比磁石男更胜一筹。
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