稲妻の語源・由来
稲妻とは、空中電気の放電によってひらめく火花。稲光(いなびかり)。稲魂(いなたま)。稲交接(いなつるび)。いなづま。
稲妻は、「稲の夫(つま)」の意味から生まれた語。古代信仰では、稲の結実の時期に雷が多いことから、雷光が稲を実らせるとされていた。そのため、稲妻は「稲光」「稲魂」「稲交接」とも呼ばれ、頭に「稲」が付けられる。稲妻の「つま」は、古くは夫婦や恋人が互いに相手を呼ぶ言葉で、男女関係なく「妻」「夫」ともに「つま」といった。雷光が稲を実らせるという信仰から、元来は「稲の夫」の意味で、現代では「つま」という語に「妻」が用いられるため、「稲妻」になったと考えられる。