胡散臭いの語源・由来
胡散臭いとは、何となく怪しくて疑わしいこと。うさん臭い。
胡散臭いは、近世以降の言葉で、怪しいさまを意味する「胡散」に「らしい」を意味する接尾語の「臭い」をつけて、形容詞化されたものである。胡散の語源は、疑わしいを意味する漢語「胡乱(うろん)」からとする説。茶碗の一種で、黒の釉(うわぐすり)をかけた天目茶碗の「烏盞(うさん)」からとする説があり、この二説のいずれかと思われる。その他にも、ポルトガル語で怪しいという意味の「Vsanna(ウサンナ)」からとする説もあるが、「胡散」の語が使われ始めた時代が合わない。香辛料の名前や薬の名前といった説もあるが、そのような名前の香辛料や薬は過去にも実在しない俗説である。「胡」を「う」と読むのは唐音、「散」を「さん」と読むのは漢音のため、「胡散」は和製漢語と思われる。