かばんの語源・由来
かばんとは、革やズックなどで作った、物を入れる携帯用具。
かばんの語源は諸説あり、中国語で」「文挟み(ふみばさみ)」を意味する「夾板」を日本語読みした「キャバン」が転じ、「かばん」になったとする説。同じく中国語で、「お櫃(おひつ)」を意味する「夾槾」を日本語読みした「キャバン・キャマン」が転じ、「かばん」になったとする説。その他、オランダ語の「kabas(カバス)」が転じて「かばん」になったとする説があり、「夾板(キャバン)」が転じて「かばん」になったとする説が有力とされているが、「かばん」に変化する過程の文献が見当たらないため、正確な語源は未詳である。明治10年代頃までは、主に「胴乱(どうらん)」が「かばん」の意味で使われていた。漢字の「鞄(ほう)」は本来、なめし皮、また、それを作る職人の意味で、「かばん」の漢字として「鞄」が当てられたのは、明治22年の国語辞書「言海」である。それ以前は、「革手提」「革袋」「革包」が、「かばん」の当て字として使われていた。