グルの語源・由来
グルとは、悪だくみをする仲間。一味。共謀者。
グルの語源は諸説あり、同じ輪の中に入る意味で「グルグル」や「包(ぐるめ)」などの略。江戸時代には着物の帯を「グル」と言っていたため、帯のイメージから連想したとする説があり、どちらも輪になる意味を持つため有力と考えられる。一説には、馴れ合いを意味する隠語「とち狂ふ(とちぐるう)」の略とする説もある。江戸末期の歌舞伎では「共謀」を「ぐる」と読んだ例があるため、グルをグループの略とする説は明らかな俗説である。また、「グルグル」の説の中には、子供の遊戯「かごめかごめ」で鬼を取り囲むことから、共謀して苛めることを「グル」と言うようになり転じたとする説もあるが、江戸末期以前にカゴメ遊びが「グル」と呼ばれたたり、「グルになる」などと言われた例は見当たらない。