こたつの語源・由来
こたつとは、日本独特の暖房具。炭火や電気の熱源をやぐらで覆い、布団をかけて暖をとる。
こたつの漢字は「炬燵」や「火燵」のほか、古くは「火榻」」と書かれたが、いずれも中国にはない表記である。こたつは室町時代に禅宗から広まったもので、漢字の「炬燵」や「火榻」は、禅僧の発案と考えられている。こたつの語源は、「火榻子(くゎたふし)」の唐音に由来する説が有力とされる。「火榻子」は、こたつやぐらの形が牛車の乗り降りに利用する踏み台「榻(しじ)」に似ていることからと考えられ、「子」は「椅子」と同様に道具や物につけられる接尾語である。こたつの語源には、「踏立(けたつ)」や「脚立(きゃたつ)」から分化したとする説もあるが、炉の前で暖をとったことから、また炉を腰掛として使っていたという想像を付け加えてようやく成立する説のため、音の面では解かりやすいが有力とされていない。