呉服の語源・由来
呉服とは、和服用織物の総称。反物。特に、絹織物をさす。
呉服は、古代中国の「呉」の国から伝来した織り方によって作られた織物のことをいった。しかし、単に「呉の服」の意味から、「呉服」になったわけではない。古く、呉服は「くれはとり」といった。「くれはとり」は「呉織」とも書かれ、「くれ」は「呉」の国を意味し、「はとり」は「はたおり(機織)」の変化した語である。(「服部」を「はっとり」と読むことも、「はたおり」に由来する)この「呉服(くれはとり)」が音読された語が、「ごふく」である。そのため、呉服は「服(着物)」をいうのではなく、「織物(反物)」をいうのである。