金輪際の語源・由来
金輪際とは、決して。絶対に。二度と。後に打ち消しの語を伴なって用いる。
金輪際は、元々仏教用語。金輪際の「金輪」は、三輪と呼ばれるもののひとつで大地の世界を意味し、その下に水輪、風輪と続き、さらに虚空があるとされる。金輪際は、金輪と水輪の接する部分で、金輪の最も奥底にある場所を意味した。その意味から、金輪際は「底の底まで」「とことんまで」という意味で用いられるようになり、江戸時代の滑稽本『東海道中膝栗毛』の中で、「聞きかけた事は金輪際聞いてしまはねば気がすまぬ」と見られるように、打ち消しを伴なわない表現がされていた。「とことん」「徹底的に」などの意味から、現在では「金輪際○○しない」など下に打ち消しの語を伴なって、「決して」「断じて」の意味として用いられるようになった。