白の語源・由来
白とは、色の一種。雪や塩のような色。光線を一様に反射したときに、明るく感じられる色。白色。白い色。
白は、形容詞「白し(しろし)」の語幹。枕草子に「春はあけぼの やうやうしろくなり行く」とあるが、この場合の「しろく」は、明るくはっきりしたさまを表している。「著しい」は、古くは「いちしろし」と言い、「いち」は「いと」と同じく「非常に」といった意味で、「しろし」は「はっきりしている」という意味である。「目印」などと用いられる「しるし」も、はっきりしたさまを表している。白の語源は、これら「はっきりとしたさま」の意味を表す「しろし」「しるし」に通ずる。また、「し」の音には指示性のある語が多く、明確さを表す音であったと考えられる。