そばの語源・由来
そばとは、タデ科の一年生作物。また、その実をひいて、そば粉にしたものを薄くのばし、細く切った食品。
そばは、「ソバムギ」を略した語。ソバムギの「ソバ」は、「わき」や「かたわら」を意味する「側・傍(そば)」ではなく、「とがったもの」「物のかど」を意味する「稜(そば)」のことである。植物のソバの実は、三角卵形で突起状になっていることから、こう呼ばれるようになった。実は乾くと黒褐色になることから、『和名抄』では「ソバ」を「クロムギ」と称している。食品としての「そば」は、江戸時代以前には、そば粉に熱湯を加えてかき混ぜた「ソバガキ」が一般的であった。現在のように細く切られたものは江戸時代以降で、当初は「ソバギリ」といわれた。