仏の語源・由来
仏とは、仏教上の完全な悟りを開いた聖者。仏や菩薩、及びそれに準ずる優れた聖者や高僧仏陀。釈迦。死者。死体。死者の霊なども仏と呼ばれる。
仏の語源は、下記以外にも諸説あり正確な語源は未詳だが、1の説が有力とされる。1.目覚めた者を意味するサンスクリット語「buddha」が、「浮屠(ふと)」と音写され「ほと」に転じた。「ほと」に、その道の人を意味する「家(け)」、もしくは「もののけ」などの霊妙なものを示す接尾語「気(け)」が付き、「ほとけ」になったとする説。2.仏教伝来時(欽明天皇の時代)に、熱病である「ほとほりけ」という疫病が流行していたため、仏教を謗って(そしって)命名したとする説。3.仏教は、煩悩(ぼんのう)を解脱(げだつ)するため、「解け(ほどけ)」の教えを崇めたことから、転じて「ほとけ」になったとする説。また、ほとけが「仏陀(ぶっだ)」の意味として使われたのは、天平勝宝5年(753)年、薬師寺にある仏足石歌碑(ぶっそくせきかひ)に刻まれた「保止気(ほとけ)」が最初とみられ、「死者」の意味として用いられたのは、天暦5年(951年)の「後撰和歌集」に例がみられる。